2002年05月01日(水)
393, 倒産の後先

子供の時の両親の話題はいつも「倒産、夜逃げ、自殺の話し」であった。
子供なりに刺激の強い話しであった為、記憶に鮮明に残っている。
少し上手くいくと、「妾」か「ライオンズ」か「商工会議所」通い。
本分を忘れてしまうものらしい。子供ながらに「人間は幼稚なものだ」と感じていた。

現在の全国の会社の70?が赤字、30?が倒産予備軍(いつ潰れるかの線上)という。
県内はこれより更に悪いという。身近で多くの倒産を見てきた。(誰もが見てきているはずだ)
人間の死と同じで悲惨で直視できない。離婚などの家庭崩壊がそれに加わるからだ。

それと最後は資金繰りのため、詐欺同然までに陥ってしまう。
狂言自殺」や「??揃っての計画的詐欺」よくやるなというほどの知恵を出す。
それを社員や親戚や同級生や親友にやるから深刻になる。
子供の時より子守唄のように聞いていたが、
いざ自分が実際目の辺りでであうと、そのリアルな悲劇にとまどってしまう。
事業をしていると常に倒産の危険に出会うが、ついついその備えを忘れてしまう。

それを予防の為に反面教師という意味で、そういう場面にあった時それを直視する。
時代が変化する、事業の利益はその先取りからくる。変化の先行益であることを忘れてしまう。
したがって常に時代を読み、自分を変えていかなければならない。
変化対応の体質を作っていなくてはならない。

それでも今までは愚直にやっていれば、何とか生きていけたのだが。
今はそうは行かない時代に入ってしまった。実質社会主義制度から
資本主義制度の移行期であるからなおさら難しい。

事業は上手くいっている時は天国、上手くいかなくなったときは地獄である。
坂道を転がり落ちるように破滅へ向かう。難しいといえば難しい。
そうでなくては誰もが自分で事業を興すだろう。特に金の心配は地獄の苦しみという。

こと事業に関して、資金繰りがつかない時点で即倒産だ。ゲームとはそこが全く違う。
その危なさが面白いとは、上手くいっている時の感情・感想でしかない。
またサラリーマンとは全く違うところだ。