パンプローナの牛追い祭り ー北スペイン巡礼ロード  ~②

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 このツアーは,15日間の北スペインの巡礼ロードのツアーで、
良かったツアー、ベスト7には入る。それぞれの行き先の教会が、何とも良い。
それは後日で、今日は、パンプローナの牛追いである。
 
 これまで、見せびらかせのようで、遠慮をしていたが、もう、何と言われようが、
どうでも良いと、開き直ったから、こうして、紹介できるところもある。


H1009北スペイン紀行 

 地中海側のバルセロナから、北部スペイン巡礼の道と、
スペイン最後の秘境ピスコ・デ・エウロバを通って、太西洋の側
サンチャゴ・デ・コンポステラへの十五日の旅であった。
巡礼ロードの教会を見て回る内容の為、行く前からウンザリしていたが、
いざいって見るとその教会がすばらしく、それぞれが個性的かつ新鮮な佇まいであった。
豊かな自然の中にロマネスク様式の素朴な教会が佇む町々も印象的であった。

その中で一番のハイライトがパンプローナの“牛追い祭り”であった。
延々十日間にわたって毎夜、闘牛が行われる。
その牛を毎朝、市役所から闘牛場へ、町中を追い上げる。
その前を街の若者が走って、度胸試しをする。毎年死人が出るという。
我々が着いたその日が最終日の為、最高の盛り上がりであった。

その夜の闘牛もその為か異常な熱狂を会場にただよわせていた。
これこそ正しくスペインと思われた。
深夜の十二時に向けた「ファイナルギャザリング」が、
一生の思い出になる感動的場面であった。
市役所前に数千の群集がロウソクを手に持って集まり、ロウソクを
かざしながら歌い踊るのだ。
彼らが心の底からパンプローナを愛しているのがよくわかるのだ。

民家の4Fの一室を借りて見たのだが、光の海を見ているようであった。
トランペットやバイオリン・タイコの楽団の演奏にあわせて歌を全員が歌っている。
キリスト教で祭りを集団で祝うのはスペインだけといわれている。
イスラムキリスト教が融合して、神聖かつ感動的・熱狂的なお祭り
騒ぎなのである。
このような宗教的感動的場面に出会ったのは初めての経験であった。
この場面に出会っただけでもこの旅行は充分の価値があった。一生の心の財産になった。
 
修道院や貴族の館を改造した国営ホテル(パラドール)が豪華という点で、
世界的に有名である。
世界中の五つ星ホテルを泊り歩いたが、これだけの気品あるホテルは
初めての経験で、中世の貴族の世界にタイムスリップしたような気分であった。

以前南スペインのアンダルシアを旅行したとき、その貧しさに驚かされたが、
北スペインは逆に、その豊かさに驚いた。
農業・工場地帯に加え巡礼ロードの観光地の為か、基盤整備が充分なされていた。
 今度の旅行でますますスペインが好きになった。
旅行はその度意識が広がるような経験をするが、今度もまさしく
それを実感させた旅であった。