最近不思議なユング的?な夢をみる機会が多い。夢自体が不思議であるが。
 ーその一つを披瀝してみよう
あるビルのような場所にいて、右の数メートル先にエレベーターがある。
そのエレベーターは、違う次元へ上がるようで、危険なイメージが漂っている。
ところが、上からエレベーターが下りてきて、数人の人間がドアから出てくる。
ところが全身何も着てない上に、全身が全て皮膚だけのノッペラの人間のカタチをした一団。
階上から逃げてきたようで、私が反対にある違うエレベーターに彼等を誘導し下界に連れて行く。
その後そこに戻るが、禁断の上階へのエレベーターに乗ってみたくなる。
思い切って乗ると、いつの間にか異次元の天空に自分がいる。 時は40年前の20代前半である。
そこには当時の懐かしい人がいる。何もかも解放された天空の中で、全てが許されて洗い流されている。
しかし自分は、ここいることに疑問を持つ。 もしかしたら、あの皮膚だけの人たちと同じように、
自分のそれからの過去が消されるのではと不安になる。 そのあたりで夢から醒める。
 ―ー
出来すぎたユングの世界ともいえる内容である。死と生の二つが重なりあった内容とも解釈できる。
上階へのエレベーターで上がっていった先は時空を超えた純粋意識
下界へのエレベーターは現実社会の世界で、横に流れている日常である。
面白いのは上階〈上界)から降りてきた人がノッペラの皮膚だけの(個性を削ぎ取られた)人間集団である。
その彼等を違う下り専用のエレベーターというところも面白い。心の構図ということか。
この随想日記で、人生をビルに喩え、10年単位でフロアーを分けて何をすべきか云々を書いたのが影響したのか。 
その時に屋上から見える外界のイメージが天国へと一歩踏み込んだ場所だろうか。