閑話小題 ~持って生まれた気性

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   * 人間には大方、二種類のタイプがある
 姉・兄、従兄から同僚、部下など多くの人物と邂逅してきたが、そこには
悲観主義者と楽観主義者の二種類が存在する。人生の経験を重ねる過程で、
それが補強されたり、逆に削られたりする。そらを見るには、人生の節目に
現われ出る。これは、道理としての原理原則の知識の質量によって、多きく
左右する。 幸せ系と、不幸せ系の性格もある。悲観主義者には不幸系が、
マイナスを呼び起す。楽観主義には幸福を呼び込み、何事もプラスに動く傾向
になる。判断の積み重ねのプロセスが、幸不幸が決まる。 暗い顔をして、
人の粗を探す傾向の強い人物を凝視をすると、家庭に恵まれない人、特に両親
との相性の問題が隠れている。両親と本人の適正と、徳性の問題もある。
 ―
   * 徳を身につけるには
 幸福になるには「徳」を必要としなくてはならない。政治家に必要だが、
全く見当たらないのは何故か。国家の先行きを示すには「徳」がなくては。
「得」で生きているためである。徳、いや幸福は、私たちの内に属している。
葬式でハッとさせられたことがある。初老にさしかかった長男が、その席で、
「父は人触りが良かったが、徳のない人だった!」と… 多くは、心の底で、
「私にも言い得る…?と思っている言葉では?」と。徳とは、直に身に付く
ことでなし。「経験」の積み重ねの実体験でしか把握できないのでは。
そこに計算抜きの小さな誠意の積み重ねが必要になる。その経験の積み重ねで、
自らの声に耳を傾け、日々の瞬間の中で徳が磨かれていく。「美徳」を重ねる
ことで「徳性」が身に付けば、ずっと幸せでいられるということだ。
優しさが、これである。 ギリシャの哲学者・アリストテレスは、
<「美徳」とは、知識と行動の間に存在する。やりすぎたり、間違っても
 かまわない。前進するためには、行動し、自らと向き合い、挑戦しなくては
ならない。正しく行動したいという意志を何度も表明することで、初めて、
その意志が当り前になる。アリストテレスは… 
「わたしたちは絶え間なく繰り返すことでできている。優秀さとは一回だけの
行動でなく、習慣によってつくられるものだ。」と言っている。

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6653, 閑話小題 ~「この国は犯罪政権の手中にある」
2019年06月03日(月)
    「この国は犯罪政権の手中にある」ロッシェル・カップ

   * 現実の方が面白い!
  朝日新聞の別冊・Globeに面白い見出しがあった。
<「この国は犯罪政権の手中にある」ロッシェル・カップ>である。
 あまりに刺激的、かつシリアスである。
  要約すると、
【 マーラー特別検察官によるロシア疑惑に関する捜査報告書に関する
 報告書が出ればトランプ政権の悪夢は終わると、多くのアメリカ人は
首を長くして待っていた。トランプによる司法妨害などの司法行為が
明らかになり法の裁きを受けると期待した。バー司法長官は人をだます
ような行為でトランプを守ろうとしている。これを書いている本人は
共和党員だが、現在は反トランプだ。アメリカはヤクザに則られた
街のようだ。街なら、州や、連邦政府に助けを求められるが、連邦政府
自体が犯罪政権では、どうにもならない。だが、これが残虐な現実だ。
 トランプに問題があるのは明らかだ。マラーの調査が終わらない段階で
顧問弁護士だったコーエンに連邦政府に違反するように指示を出している。
報告書には司法妨害にあたる少なくとも6つの決定的な事案が書かれている。
それでもバーは、トランプは法の適応は受けないとまで示唆をする。
それに対しトランプは自分の裁判相手には法を武器に使う。
これ程自分の身を守るため法の支配を目に余るほど破壊した大統領が
他にいないが、状況を改善する手立てはない。トランプやバーの弾劾を
求めても、上院で多数の共和党が賛成しないだろうから、悲観だけが
残る。つまり、トランプは力を持ち続け、犯罪を犯すように勇気づけられる。
それでは国が犯罪政権に翻弄されると… 】

▼ かなり気が滅入る内容だが、これが現実、世界を惑わせているトランプ
アメリカの現実である。KJB上がりのロシアのプーチンと手を組んだ犯罪者が
現に大統領としてアメリカ国民に一定の支持を受けているのだから、そして、
安倍首相に恐喝まがいの貿易交渉をしているのだから、日本も他人ごとでない。
 アメリカは、食いつめた欧州各国の白人が、現地民を虐殺して建国した国家。
白人第一主義が、その根底にある。インドのカースト制が、厳然と社会背景に
存在している。プーチン、習、金、などを相手にするなら、この程度の悪党が
丁度良いと、思いがちだが、核戦争を持ちだす可能性が大。やはり危険過ぎる。
 日本で行われるG20サミット、現在、下地で様々な交渉がおこなわれている。
さて娑婆は、如何、変わっていくのでしょうか。そしてポチの尻尾振りは、
ますます大きくするしかないのでしょうか。 時代は、「平成」から「令和」
に変わっていく。「前門の虎、後門の狼」 前門がアメリカ、後門に、中国、
朝鮮、ロシア。いくら海に囲まれているとしても、一つ間違えると、湯だった
釜の中に… 本当に危ないのは?

・・・・
6290,あいつ今何してる?  特別編
2018年06月03日(日)
    <あいつ今何してる?  2018年5月23日(水) 19:00~20:00
      特別編 名門高校の先生の記憶に刻まれた天才&奇才卒業生は今?>
   * 鬼才の今!
 家内が録画をしたのを翌日に見たが冒頭の女性のケースからして驚いた。
親の「何で?という好奇心を徹底的に伸ばす」という教育方針。 子どもの
「何で?」の質問に対して、面倒くさいと思わずにとことん付き合う親の姿勢。
それ故に、友達から嫌われるが、それを徹して乗越え、異能になった姿が良い。
 私も社会科学が大好きで、それ故に、小さな世界に馴染み過ぎた人からは、
嫌われてきた。 <折角の人生、何やってるんだ>の自問自答が、
自分だけでなく、他者にも向いていた。問題は脳の質の問題になる。
私の場合、才能、基本が出来てないため、奇人・珍人の類… 。 
 彼女は、その後も、エリートコースを着実に歩んできた… 
「上を見上げればキリがない、下を見れば底がない… だが。
事例で取上げるだけの価値が充分にある人物のようだ。
 ◇内容1 
  【生徒】2000年卒の青木瑛佳さん
1.茨城県屈指の進学校江戸川学園取手高校…教師歴30年以上の超ベテラン
 教師が「こんな生徒出会ったことない!」
・「教師の上を行く天才」
・「常に廊下で人間観察して“あの子は成績が上がって来た"など同級生を分析」
・「質問が鋭すぎて教師が恐れていた」
・「当然のように東大に現役合格」など…天才と奇才を兼ね備えた学年No.1
  の秀才少女は一体今何をしているのか!
  【現在の仕事内容】
① 国立環境研究所の研究員
 環境省が行う10万人対象の国家プロジェクト「エコチル調査」に携わっている。
 エコチル調査は、化学物質等の環境要因が子どもの健康にどう影響するか、
 赤ちゃんがお母さんのお腹にいる時から13歳になるまで定期的に健康状態を
 確認し、明らかにする調査。
② 法政大学で心理学の講師(英語only)
③ 子育て
  【進路】
江戸取(首席)⇒東大理2⇒東京大学大学院⇒コロンビア大学大学院⇒帰国後、
区役所等で働く⇒現在

▼ ネット検索によると、《優秀さから妬みからのイジメが半年間が続いた。
 彼女は勉強だけは絶対に負けないという強い気持ちでイジメを乗り越え難関校
全て合格し、通いやすい私立江戸川学園取手中学校に主席で入学した。この頃
から子供を研究したいと思いを抱いたという。そのキッカケについて公立中学の
ある女の子がいじめに遭い、不登校になってしまった。という話を聞き、自身も
いじめに遭っていたが不登校にならなかった違いについて理由を知りたくなって
しまったという。そのため人間関係などを観察し、その経験を職業にしたいと
考え東京大学理科二類を志望。しかし、心理学は本来は文科三類で学ぶので
真逆の進学を進んでいる。その理由を聞くと文系の友達ばかりになるのは面白く
なく、文系以外の人も観察したいと思い、理科二類に現役合格した。2年生まで
理系の人間を観察し、定員2名という文学部社会心理学課程へ進み、心理学を
本格的に研究開始した。そこで最先端の心理学を学ぶことを勧められコロンビア
大学大学院に進学した。》
 
 世の中は広いし、色いろの人生がある。「何故、何故、何故」の好奇心を追い
求める姿勢を上手く誘導して伸ばしていく親の能力を見逃すことが出来ない。
イチロウも、大谷も、ロジックを基本から鍛え上げていたようだ。
「何で、何で、何で?」と、トコトン追及する知的好奇心。これが人間の原点
ということか。これにスマートフォンタブレットの機能の果てない進化。
「親の因果が子に報い」のプラス・バージョン。親の資質から派生しないと…
 能力、履歴とかではなくて、何故何故の問いかけの秘儀そのままを追及した、
彼女の人生の一端を垣間見れたことに驚いてしまった。 そこには、
「虐め」の存在が。その怒りこそ、エネルギーの炉になっている。虐める方も、
親の不仲が原点にあり、彼女の場合は、その方面に。親の立場から原点を再構築
しなければならない。

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5193,半隠遁五箇条
2015年06月03日(水)
             『人生、しょせん気晴らし』中島義道
   * 半隠遁五箇条
≪ 自分のしたくないことは一切せず、世間から半分だけ降りることにしよう。
俗世間からすべて降り切ることは、山ごもりでもしない限り無理なのだから、
妥協案として「半分」だけ人生を降りることにしようと決心、五十歳を潮時に
‘半隠遁生活五箇条’なるものを宣言した。
  1.「清貧の思想」にあらず 
  2. 趣味を追求するなかれ 
  3.不快を避ける 
  4.無理しても快適を得る
  5.金に執着しない、 とした。
・『人は誰も、もうじき死んでしまい、永遠の無が訪れるのだから、何をしても
 虚しいだけである。何をしても、何を成しても、どうせみんな死んでゆく・・』
・『生きることに意味など無い。ただ偶然と偶然が重なっただけで生まれた宇宙の
 中のちっぽけな地球も、いずれ消滅して跡形もなく消滅する。それだけのこと。
 すべては移ろい変わってゆく。永遠なるものなど一切ない。
 その一瞬の永遠の中で、人は生き、必ず死んでゆく。意味などない・・』 ≫
▼ 私と同じ年齢の著者は、半隠遁だが、何度も書いているが、51歳時に、
 似たような?『還暦までに、その後の30年分を生ききってしまう』という、
 逆の選択をし、実行した』 そして、4年前から隠遁生活者。だから、後悔
 の念は少なく、ただ淡々と、今日一日、無事平穏に過ごせればと生きている。 
 現状というより、目標を書くとすると、
   <隠遁生活五箇状> 
1、不快は、あって当然と割り切るー不快の3倍の快を求める
2、辰濃和男著『ぼんやりの時間』 の、「ぼんやり」と響き合う5つの「一文字」。 
  ?、「闇」―蛍と星とダークマターをみつめ  ?、「独」―独りでいること   
  ?、「閑」―逆茂木に囲まれて   ?、「怠」―怠け猿のように  
  ?、「懶」―心に余白を持つ    ~を意識して、世界に浸かる
3、その中でも、新しい知識、感動、感謝を貪欲に求め続ける
4、想定死亡年齢を75歳とする。その淵から、一日、一日をみつめ、味わう
5、具体的な死に準備を、一つ一つ実行する 
 まだまだ娑婆ッケがあるが、現実は変な壁が低くなったためか、現実が
面白くて、少年のように好奇心で一杯である。壁が高すぎたのだろう。
それと14年間、随想日記を書き続けてきた蓄積効果と、新たなネットと、
デジタル世界の恩恵もある。 表立っては隠遁だが、内側は真逆のような。
「本日天気晴朗ナレドモ波高シ」というところ。これもまた、気晴らし!

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5923,閑話小題 ~帰りの宇宙船内で ~3
2017年06月03日(土)
  * 武澤信一教授
 遠くの席に、武澤ゼミの武澤信一教授の姿が見えたので、
 隣席に座って、思い切って一方的に話しかけてみた。
≪ 先生が亡くなられて20年近くになります。
 武澤ゼミの一年間の思い出は、 何もかもが新鮮でした。
・八王子のゼミ・センターでの泊りがけのセミナー。
NECのコンピュータ工場訪問。
・出光の造船工場の作業現場での組織を一望する体験。
・自由課題の「卒論」に四苦八苦した経験。
・一年に及ぶ、ケース・スタディの討論会。
 様々な企業内トラブルのケースの現象を一次とすると、その背景に、
二次、三次の構造と背景を洞察し、対策を立てる手法を、一年間かけて
学んだことは、何によりも変え難い経験になりました。仏教語で、それを
「真・仮」とも言いますよね。現象を「仮」、二次的構造を「真」と。 
ゼミを終えて部屋から出たとき、目のまえが黄色に見えていました。
人事管理は、それほど、重い仕事ということですよね。
 地頭で考えぬく訓練は、戦場の真中で出来ても、なかなか出来ること
ではありません。創業は、正に、その都度、目の前に現れた困難に対し、
その背景にある構造を直感し、手持ちの材料を組み立て変えて、新たな価値
を作り上げることでした。としても、ドン・キホーテのような、己の姿を
思い出すたびに、赤面しています。先生が亡くなられ、その後、暫く出席
していた奥様が亡くなられた現在も、年に一回、ゼミ出身のメンバーが経営
する赤坂見附のフランス料理店で、数十人が集まって、生前のまま「偲ぶ会」
に変わって今でも開かれています。
ホテルを開業後、一度、新潟の何かの学会のおりに、泊まっていただき、
古町で語りあかしたことが、今でもハッキリと憶えています。≫

▼ <ところで、この宇宙船内とは、何なんでしょうか>という先生の問い
 かけに、<何なんでしょうか~>と、赤面する私。父親と、武澤先生が、
私の陰として、「馬鹿なお前は、ひたすら、挑戦と、変化と、己の無知との
闘いを続けるしかと、凝視しているような。で、独り、早朝に、こんな
瞑想をしている。
・・・・・・
4461, 99・9%は仮説、ですか~ -3
2013年06月03日(月)
    「99・9%は仮説 ー思いこみで判断しないための考え方」竹内薫
  * 第2章 自分の頭のなかの仮説に気づく
 自分の頭にあること全てが仮設(思い込み)とすると、「自分とは何か」
という根源的問いかけになる。しかし、自分の思い込みに気づかない限り、
それから一歩も外に出ることは出来ない。そして、他人のフィルターを通した
思い込みに惑わされてしまう。 現象の背後にある事実、真実について考え
ようがない。とはいえ、その事実、真実も、思い込みとすると、その立つ場が
なくなる。  ーまずは、その自分の中の仮説」についての箇所よりー
≪ 頭の柔らかい人は、常識がただの仮説にすぎないことを知っています。
 逆に、頭の固い人は、先入観や固定観念にしばられて、思いこみでものを
いいます。では、天才でないわたしたちは、どうして自分の頭にこびりついた
仮説をはがせばよいのでしょう ・・世界の見え方自体が、あなたの頭にある
仮説によって決まる。ということは、人は自分の都合の良いように解釈する。
われわれはよく事実、事実というけれど、事実はすべて、実は仮説の上になり
たっている。「裸の事実」などない。データーを集める場合も、やっぱり
その仮説―最初に決めた枠組みがあって、その枠組みの中でデーターを解釈
するわけです。ガリレオの例でいえば、名だたる教授たちは、宇宙は完璧な
世界だと思い込んでいるから、実際に望遠鏡で月のクリエータを目撃しても、
「望遠鏡はデタラメだ!」という結論に達する。いまある枠組みに都合の
良いほうに、事実の方が捻じ曲げられる。でも本人には意図的に事実を捻じ
曲げたという意識はない。自覚がないから、自分が特定の仮説に縛られている
ことに気づかない。天才でない普通の人が、どうすれば頭の中にこびりついて
いる仮説に気づくことができるか? 「タブーに挑戦し、あらゆる仮説に
触れてみよ」と、ある科学者がアドバイスをする。あえてタブーに挑戦し、
あらゆる仮説に触れることで、知的な「免疫力」をつけろ、ということ。
たとえば、われわれは自由な民主国家に住んでいますが、あえて専制国家や
共産国家の「思想」にも、触れてみよ、ということです。・・ 
「仮説の呪縛から逃れる万能薬などありません」ですが、できるだけみなさん
の仮説を見比べることにより、支配的な仮説を疑うことができるのです。≫
▼ 自分の仮説(思い込み)に自分で気づくのは非常に難しい。
 気づくようでは、思い込みではないからだ。20数年前のバブルと、崩壊と、
その後遺症が今だに続いている。「土地が限られている日本では土地価格の
崩壊は絶対にない」という土地神話、この仮説が前提にあった。
それが仮説=思い込みということに気づかなかった。だから突然、それが
崩壊すると、日本全体がひっくり返ってしまった。商家に生まれ育って、
身に沁みていたことは、「人生も、事業も舟板一枚下は地獄」ということ。
舟(=店)が沈めば、全てを失うという恐怖。だから、常に万一に備え、
万一の備えをしておくこと。その手っ取り早いのが、普段の生活を合理的
にしておくこと。それさえさえあれば、如何なる事態にも対応できる。
現在、比較的気持ちの落ち込みが少ないのも、「で、どうした!」という
のが幼心から、あったから。周囲の視線が可笑しくさえ思えるのは無知が
見えているから。それも私の仮説でしかない。