閑話小題 ~宝籤を買うバカ -2

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   * マイホーム 買えてた程に 宝くじ
 宝籤は博打の一つ。起業も博打のうち。 30年もエネルギーを入れ込み過ぎ、
ダウンした私に、庶民の夢の宝籤を否定する資格はない… それでも残ったのは、
充実感と、記憶の底に沈んでいた生臭い思い出のフラッシュ…  職・住が別の
都市だったのが救いになっているが… 資本主義社会では会社清算をした者は
前科者のようなレッテル付きになる。その立場から見えてくる社会が何とも、
面白く見えるのは、何故か? それは脳内の小さな分身が、現実社会の自分を
コントロール出来ているため。その一つが、18年前からの、このブログのテーマ
日記と、私にとって2ランク上の習慣管理。習慣は第二の天性。 習慣行動は、
一度転がってしまえば、何ということはない。基本は孤独、孤立の徹底から…
 ところで、「宝喰いを買ったことがあるか?」って。 20数年前に、長岡の
誰かに、新潟駅前の宝籤売り場で、10枚の購入を頼まれた時、面白そうと、一枚
だけ買ったことがある。勿論、11枚とも外れ! 宝籤でなく、大当りのような
ことは幾つかあったが… ? ふと「宝くじ川柳」がある筈と思い立ち検索して
みると、儚い庶民の夢が次々とあった。 夢ツリーを、宝籤でなく、定期預金で
すれば… それ自体が夢ツリーになるのに。月に5万×12ヶ月=60万。10年で、
600万。金価格が3倍として2000万。この金額を当選確率は、99・9…%は無理。
片方は… 要するに情報と知識になる。何とも『微笑ましい川柳』である。
 ――
  * 宝くじ川柳

宝くじ 買って一足先の春
皮算用 夢が破れた大晦日
何年目 黒字が今年 赤になる
1000円で 夢を楽しむ 庶民たち
 
幸運を これで使っちゃ あと怖い
宝くじ 当たったような 妻ができ
買わなけりゃ当たらん買っても当たらん
 
子宝が 当選続きで運取られ
ナンバーズ だったら当たっていたのにな
宝くじ どれにしようか あみだくじ
忘れてた 期限ギリギリ 一万円
 
使い道 聞いて人柄 チェックする
宝くじ買ったつもりで貯金箱
当選でグループ買いを後悔す
運がない人が支える宝くじ
 
親戚が突然増えた当選後
マイホーム買えてた程に宝くじ
当たっても 誰にも言わない でも言えない
買わぬのに当たった体で盛り上がる

当たらないわかっちゃいるけどやめられない 
夢は夢 夢は夢も中 夢の夢
一等でなくても前後やミニ賞でも
当たるはず 淡い期待に すがり付き
 
やめとこう もういちどだけ 繰り返し
当たらない買ってないもの当たらない
当たらない交通事故よりあたらない
大当たり 何と大枚 700円

万倍日!?当たる算用 大人買い 
当ったよ! 300円で 小躍り夫婦
また駄目か つぎも買おうか だめだけど
懲りもせず 今日も並んで くじを買う
 
何故買うの 当たるはずない 宝くじ 
当たるよネ、 俺を呼んでる、 豪華船
残りもの 信じて買った バラ9枚
未だ買わず、 残りものには、福がある
 
当たりクジ、 中身はなんと、 六億円
当たりクジ、 持って銀行、 応接間


▼ 確率からして、ほぼ絶望の上に、当選すればしたで、この上ない不幸が
 待ち構えている。「庶民は夢を買ってる」というが、その夢を餌にした詐欺
まがいの代物。少なくとも、結婚詐欺寄り性質が悪い。夢への甘いプロセスを
味わえるだけで半分は? 何とか結婚に至っても、3割~9割は、シリアスの現実
に、すぐさま夢儚く絶望に立たされる。「幸せそう」と、実際の「幸せ」は別物。
 パチンコ同様、<当たらないわかっちゃいるけどやめられない >のが現実。
『宝くじを当てた95%が、5年以内に当選金の全て使う!』 
… それはそれで良いでないか。 とはいえ、何か惨めじゃない?。
 再び…人様にいえた柄じゃないが。 で、いまは家内のアッシーで… 娑婆!
「不幸せな人が幸せを求めて、ナイモノネダリの夢を買う」 宗教は、それを
あの世で実現させてくれる。 一神教の天国の化身が教会。 共同幻想に縋り
つくしかないのが人間。 近々テーマにするが… 岸田秀の『唯幻論』の説。
その論の背景にあるのが、<人間とは何とオカシナ動物であるか! 人間は
本能が壊れた生きものであり、現実を見失って幻想の中に迷い込んでいる> 
というシリアスな社会で生きている想像を絶した社会の存在。これら愚民が
私たちという現実>である。 何と仄々と、それを川柳で見つめて、ニヤリ
として溜飲を下げている、己こそ、愚民その人。 だから娑婆という所以は、
そこにある。「妄想でもしてないと、この現実の殻の中で窒息してしまいそう」
ということですか… 宝くじは、唯幻論の共同幻想を楽しむ儚い具体的遊び!
 4k、8kTVの世界ってのも、共同幻想。それと、シネマ館もまた然り… 
同じ千円なら、VRの方が生々しくて私は好き。 今年はVRゴーグルで…
 ここで止めておく! かなり入りこんでしまった上に、今さら何を求めて? 
宝くじで、何を夢見る? 行蔵の中のステージの感動と感激の延長の中にこそ、
キャバクラとか、ホストクラブは、それらを満たす幻覚世界? 
一期一会の世界こそ、幻想世界が広がっている。 所詮、幻想は幻想だもの… 

・・・・・・
2013/06/17
宝くじが当たる確率(何倍?)はどのくらい?
 宝くじには全く興味がなかった。一度、一枚だけ話の種に買ったことがある。
SCなどの店先の宝くじ売場で買っている人を見かける度、
「夢を買っているんだ!」と思っていた。 ー教えて!Goo、によるとー
【 問い=  例えば、以下のような宝くじは当選確率はどのくらい。
  1等 1億円  20名  2等 1千万円 20名
  3等 百万円 200名  4等 5万円 30000名  
  例えば、1億円当たる確立は百万人に一人とか…
【 答え=
 ○ あなたが、宝くじの1等に当る確率は、1等の当選番号が、
          「11組111111番」になるのと同じです
 ○ 一般的な宝くじは、100kgの米の中からある1粒の米粒を探し出すのと
   同じくらいの確率。
 ○ 売り上げ枚数を調べれば簡単に分かりますよ 7億6千万枚ほど売れて
   いるようですから、完全ランダムで3800万枚に1枚ほど入っているかと
 ○ 年末ジャンボの場合、1ユニットで1000万枚発売されている。
  1等は1ユニットあたり1本ですから、単純に1000万分の1となります。
 ○ 当選番号が 123456番だとした場合 最初のくらいの1番はどのくじにも
  ついているわけで,あとは1の位から万の位までの5つの数字の組合わせは 
  10×10×10×10×10で10万分の1となりますよね。ただし,これは一枚 
  買った場合で 連番で10枚買ってると 確率は その10分の1で 1万分の1。
  一等は宝くじでは この組の数が二桁あるので、その10×10の100倍 
  つまり、一枚 買って一等に当たるのは千万分の1となりますよね
 ○ ちなみに東京ドームの敷地に新聞紙を敷き詰め、天井から針を落として
  新聞の一番小さい1文字に当たる確率と同じくらいとか聞きました。
 ▼ 一等、二等で合計500万分1の確率で、当たる分けがない。買う当人に
  とっては千分一の気持ち。アメリカなどで数十億円が当たるケースがあるが、
 それが元で不幸のどん底に落ちるケースが殆どという。悪銭身につかずである。
それなら毎日、何とか5百円預金をすれば一年で18万円、10年で180万円、30年で
金利を含め1千万になり、遥かに効率が良い。 が、そうはいかないのが人間。
生を受け、今、存在していること自体が奇跡なのに、それを生き切らなくて何が
宝くじ。せめて、当たった夢をみたいのは分かるが。1億当たったところで、
したいこと、買いたい物など、何も無いのも面白くないが。
――――
2015/06/21
宝くじを当てた95%が、5年以内に
      『世界の大富豪2000人が教えてくれたこと』トニー野中(著)
  * 宝くじを当てた95%が、5年以内に当選金を失う
 日本では『悪銭、身につかづ』という諺がある。入る器の方を育て上げないと、
その殆どが溢れ流れていく。私も事業投資の当初の10年で5倍まで純資産を
増やしたが、2001年の9・11と、リーマンショックと、2011年の3・11の10年で
壊滅! 辛うじて保険代りに家内名義で積みたててきた給与の預金と、
二人厚生年金で、これまでの生活を維持している。 その辺りから ~p40
≪ アメリカやイギリスでは、「宝くじを当てた人が、その後どうなったか?」と
いう追跡調査が、よく行なわれます。 それによると、「宝くじの一等が当たった
人の95パーセントが、5年以内に手にした当選金の全てを失っている」という。
「器のできていない人がお金を持っても身につかないこと」を、データは如実に
証明しているわけです。 いえ、当選金を失うどころか、それ以上のマイナスを
被るとがあります。たとえばアメリカでは、宝くじに当選すると、宝くじ売り場
まで乗ったタクシーの運転手まで「分け前を寄こせ」と主張してくるそうですし、
100万ドルを当てたーカ月後に毒殺されるという事件まで起こっています。
『となりの億万長者』というベストセラーで知られるトマス・J・スタンリーは、
その著書で「宝くじを買う頻度と、その人の資産レベルの間には非常に顕著な
反比例関係がある」(『なぜ、この入たちは金持ちになったのか』日本経済新聞社)
ということを証明しています。それは、「お金があるから、宝くじなんて買わない」
という理由だけではないのです。宝くじの当選確率など、計算すれば、ビジネスで
成功する確率よりはるかに低いとすぐにわかります。大富豪になるような人で
あれば、そんな確率の低いことよりも、もっと確実に稼げることに、時間とお金
を投資しようと考えるのが当然でし欲う。それでも多くの人が宝くじをほしがり、
"当たる"と評判の宝くじ売り場に朝一から並んでいるのは、
「楽して莫大な富が手に入る」という誘惑に逆らえないからです。≫
▼ 宝くじは夢を買うもので、それ自体に矛盾がある。夢は長年かけて地道に
 積み上げ実現するもの。そのプロセスにこそ価値(意味)がある。数羽の
ブラックスワンで、私の事業は終わったが、プロセスで元をとっていたので、
後悔は意外に少ない。宝くじの当選金を5年で失っても、持ったままより、
遥かに良い!とも考えられる。「失う」と思うのは傍目で、実際に使えば、
その価値を味わい尽くすことが出来る。 5年で数億など使ってみたいもの。
いや実際に使ってみた。一棟、ホテルを建てると土地代を入れると3~10億。
そのプロセスを遊びに昇華すれば、遊びとして、それだけ使ったことになる。
遊びとしてみても、実際に面白かった。当事者の実感は、「失った」というより
「使った」である。本人が言うから間違いない! ということは、著者は浅い?
ボロボロになって涙した方が、その数倍増やしニヤニヤしているより味は濃い。
「大恋愛の成就より、失恋をした方が遥かに良い」ことを考えれば解るだろう。
『宝くじを当てた95%が、5年以内に当選金の全て使う!』 …良いでないか。
 
・・・・・・
6194,閑話小題 ~銃と犯罪 -5
2018年02月27日(火)
           『クラウド時代の思考術』パンウドストーン著
   * 銃社会アメリカから見え隠れすること
 連日のように、アメリカの銃による大量殺戮のニュースが報じられていれ、
その都度、銃規制強化が叫ばれるが、建国以来の個人主義国家のアメリカは、
弾の込めた銃で身を守る文化は非常に強固のようだ。日本の文化には秀吉に
よる「刀狩」以来、侍の帯刀以外、特別の事情が無い限り、各家庭内も含め、
武器を持たない文化がある。ここで紹介している2015年の調査によると、
アメリカ国民の半数以上が、銃購入の規制より、所有の権利を守ることが重要
だと考えている。 これも数年前のギャラップ調査だが、
<1993年~2010年の間に、アメリカの凶悪犯罪率が急激に下がった。銃器に
よる殺人がほぼ半数に(10万人につき7・0から3・6人に低下)。その一方で、
非致死性の犯罪が、これまでの4分の1に減っている。>
 が、その事実はあまり知られてない。
にも拘らず、56%の人は、犯罪は上昇したと答え、26%が横ばいと答えた。
減ったというのを知っていたのは、12%だけだという。
 TV画面に流れるイメージと現実の趨勢があまりに大きいことに、驚いたが、
原因は凶悪犯罪の主役が若者。1990年代にはベビーブーマー世代は、年齢
コーホート群から既に抜けていたため。さほど、統計とは当てにならないもの。
 統計の背景にある現実?を前に、どうすればクラウド時代に、賢明な判断を
するか? この日記で、流されてくる情報そのままを鵜呑みにして… 
真面目風に、解りきったように意見をする自分を合わせ鏡で、見えてくるのを
凝視する? のも厳しいもの。こうも、私たちは、いや私が軽いか。
「下手の考え休むに似たり」そのもの。 休むには丁度良いと思って… 
 ~以下の文脈を読むにつけ、<そうだね!>そのもの。 しょうがない!

・・・・・・
2018/01/28
閑話小題 ~キツネとハリネズミ -2
          『クラウド時代の思考術』パンウドストーン著
   * キツネとハリネズミタイプの事例
 まあ、シェークスピアとダンテを対極におくとは、解りやすい分析である。
 その二つを兼ね備えているのがトルストイバーリンはいう。トルストイ
 自らはハリネズミ族に属していると信じていたようだ。 
  ~その辺りから抜粋~
≪ 政治哲学者アイザイア・バーリンは自身の著書『ハリネズミと狐』で、
 トルストイの超大作『戦争と平和』の歴史哲学を真っ向から論じた。
バーリンは、ダンテは“ハリネズミ”であり、
 シェイクスピアは“狐”と分析
 ─では、トルストイは? ロシア文学者で東京大学名誉教授の川端香男里
ハリネズミと狐』で語られるトルストイの姿を聞いた。
【『戦争と平和』を真っ向から論じた本は日本では数少ないですが、外国では
たくさんあります。あまたの文献の中で傑出しているのが、『戦争と平和』の
歴史哲学を論じた、ラトヴィア出身の政治哲学者アイザイア・バーリンの著書
ハリネズミと狐』でしょう。
 バーリンは、人間類型を二つに分け、
第一に、一つの基本的ヴィジョン・体系を中心にして、自分の作品を求心的に
 構築して行く「一元的」タイプを置きます。
第二に、遠心的に拡散した「多様な」対象を、自分固有な心理的・生理的脈絡
 の中にとらえようとするタイプを置きました。
そしてギリシアの詩人アルキロコスの詩の断片「狐はたくさんのことを知って
いるが、ハリネズミはでかいことを一つだけ知っている」を、バーリンは上記の
二つのタイプにあてはめ、第一部類をハリネズミ族、第二部類を狐族と名付けた。
 第一類の代表選手はダンテで、第二類の方はシェイクスピアです。
プラトンパスカルヘーゲルドストエフスキイニーチェイプセン
 プルーストハリネズミであり、
ヘロドトスアリストテレスモンテーニュエラスムスモリエール
 ゲーテプーシキンバルザックジョイスは狐です。
ロシア文学バーリンによれば、プーシキンドストエフスキイという二つの
極の間で成り立っています。ところでトルストイはこの二つの部類のいずれに
属しているといえるのでしょうか。 バーリンの仮説では、
トルストイは本来は狐族であるのに、自分はハリネズミ族であると信じていた、
とされます。トルストイほど世界の多様性ともろもろの状況の多面性を明確に
把握していた作家はいません。しかもトルストイはこの多様な世界を普遍的に
説明してくれる統一原理を終生求めて止みませんでした。狐とハリネズミの共存
です。対象の多様性を明敏に知覚することのできたトルストイは、既存の統一的
原理のまやかしに反発し、それをロシア化され単純化された合理的教説で破壊
して行きました。このような破壊の背後には必ず、本物の統一的原理があるはず
という「ハリネズミ」の信念がありました。
ですからトルストイの破壊・否定は、真理の探究と表裏一体だったのです。≫

▼【 熊さん: 俺なんて、針ネズミじゃなくて、ドブネズミだね。
  寅さん: じゃあ、俺はモグラですか。せめてリスかモモンガ?
    こうシリアスにタイプに選り分けられると嫌になるよ。ったく。
 大家さん: とするとワシはムジナ辺りですか。
八つぁん: 一応、役割はキツネですがね… じゃあ私は何でしょうか。
  ハリネズミに近いハツカネズミ? 私が、‘世間人’を子キツネというが、
  他人様の家族の内情の覗き込みのネタを餌に渡り歩くのを性にする人たち。
  とすると、子ネズミの方が適切な言葉になるね。
大家さん: 世間様の話は、御品が悪くなるから止めておきましょうや!
  誰もが持っている悪い癖だもん… 
寅さん: 八つぁんが「世間」の話をすると、俺のことかと冷や冷やだよ。
  俺はね、裏話に花を、いやゴミを添えて楽しむしかないのさ。悩がないから。
  熊さんは、素朴だが、俺は少しマシな役割のようですか。
熊さん: 呆け役なんだろう。それも天然呆け役。でも、純粋な疑問ほど道理
  を突くって言うじゃないか。しかし寅さんは、少し捻った性格なんだろう。
寅さん: 低俗の中の、上が俺、下が御前だよ。
八つぁん: 呆け役の切口に彩をつけるには二人の呆けが必要だからさ。
  何かさ、自分の言えないことを二人が代弁してくれいて便利だね。
  しかし、品格が下がったね。
大家さん: ワシの役割は、八っあんの中の知性というか、冷静さを持った
  役割だろう。それにしては、自分で、それが全く感じられませんね。
熊さん: だいたい、これを書いている奴の程度が低いからね! 
八つぁん: 『 … 』  
寅さん: ここまで話を引っぱって、落ちがこれ? 俺らを呼び出すのも、
  そろそろ止めたら。 …いや、大相撲の総括で言いたいことがあるか。】

・・・・・・
2018/01/26
閑話小題 ~キツネとハリネズミ -1
          『クラウド時代の思考術』パンウドストーン著
   * キツネとハリネズミの生き方
 経験から知っているのが、スペシャリストか、ジェネラリストでいくかの選択。
これは古代詩人が看破していたこと。学生時代の友人でハッキリしていたのが、
一人の異性とジックリ付き合うタイプと、浅く広く適度に付き合うタイプである。
仕事も、人間関係も然り。「キツネは多くのことを知っているが、ハリネズミ
は大事なことをひとつだけ知っている。(アルキロコス)>
古代ギリシャの詩人アルキロコスは、人生にはキツネとハリネズミという
2つの生き方があり成功者はしっかりとそれを決めている’と言う。
世界を一つの概念からなるメガネから見るのか? 
あるいは様々な視点から眺めるか?を決めた人たちが、結果を残してきた。
そして、キツネ型とハリネズミ型の才能が、結びつくと最強なチームが生まれる。
 Appleはキツネ(ジョブズ)とハリネズミ(ウォズニアック)の強みの組み合せ
で、成功をした。個々の知識と経験を生かせる、さまざまな分野のスペシャリスト
たちとコラボの能力が必要となる。自分の強みと他者の強みを組み合わせができる
新種になることが未来の成功のためには、欠かせません。 
  ~ここで…
< 教えるのがいちばん難しいのは、問うべき大事な問題を特定する直感です。
知的好奇心と言ってもよいでしょう… …教育を受けるなら、さまざまな筋肉を
たくさん動かせるように、できるだけ多様な科目を学ぶべきです… 
…専門的な技能はいつでも学べる、そういうことは解決すべき問題に直面したり、
現実的な必要性に迫られたりしたときのほうが学ぶ意欲が高まるものです。専門
を、あまり早い時期に絞り込むのは問題。
あまりに早いタイミングで自分の専門分野を決めるのではなく多様性を重視した
ほうが、面白い結果が得られるというのです。 多くの体験や様々な知識があった
ほうが、人生を面白くできるのです。シンガポール国立大学学長のタン・チョー
・チュアンも同じように考えています。
 私がますます強く感じるのは、幅広い知性の重要性です。理由は2つ。
一つには、私たちが仕事や生活のなかで直面する課題の多くが複雑化している
ことがあります。課題がさまざまな分野や領域に関連するようになっている。
幅広い知的基般皿がなければ、複数の分野にまたがる潜在的な関連性を見抜く
ことはできないでしょう。
もう一つには、かつては私たちが生涯に手掛ける仕事は3つか4つくらいだと
考えられていましたが、今では平均的な卒業生は10とか12といった種類の
仕事をこなす可能性があります。それらの仕事がいくつもの異なる分野にまた
がることも想定されるので、軽快に頭を切り替えられるような知的基盤を持た
なくてはいけないのです。≫
ー―――
▼ この例えからすると、私は明らかに「キツネの生き方」の要素が強かった。
 しかし準備期間15年を含めた45年の仕事人生は、ハリネズミである。
この随想日記も17年間、続いたのだからハリネズミだが、内容はキツネ?
それともハリネズミ? 私のライフワークの、『地球景観・観光ツアー』。
行先は、ハリネズミというより、キツネ。地球を碁盤目に見たて、外側から
埋めていく。少し贅沢であったが、コストの10倍の価値が充分にあった。
殆どが観光シーズン終了際のキワモノ狙い。その情報探しから、楽しむ。
 51回の内容を振返って、深さをもっと実感するに、半分をケニア
タンザニアか、スペインに集中する選択もあった。しかし、8割の全てがベスト
と思えるため、これで間違いはなかった。 
さて今、「キツネとハリネズミの対話」を思いついた! 面白そう。
 司会を大家さん、対談仲間に、熊さん、寅さんを入れて…  近々に? 

・・・・・・
2018/01/21
読書日記 ~合理的無知とは誰? -2
   『クラウド時代の思考術ーGoogleが教えてくれないただひとつのことー』
                   ウィリアム・パウンドストーン著
  * ある強盗の話
 レモンジュースのシミは、一見、見えないが、よくみると見えてくる。
それを顔に塗れれば「見えないインク」として監視カメラに写らないと信じた
結果の犯行である。今回の白鵬の「横綱アドバンティジ維持のための暴行事件」。
たまたま、日馬富士がカラオケの端末機器を使って大怪我を負わせたため、
大事件に発展した。先場所の取口の8割以上が、立合いの「張手」と「肘打ち」。
9通りの勝ちに至るコースの7つに、この2つが組みこまれているという。
このマジックで40連覇をしていたのである。特に回数を重ねる度に多用した?
で、古傷の両足の親指の骨折を理由に、早々に休場に至ることに。暴行事件の
起こる数場所前に、白鵬が暴行被害者の貴乃岩に負けて優勝を逃した。この
数日前に白鵬から執拗に携帯電話が入ったという。TPOSからして、何の電話か
は明らか。その伏線があって貴乃花親方は警察に直接、訴え出たのは当然の事。
 このブログも似たようなもの。見ている方からしたら、この間抜けな強盗を
見ているようで面白いだろう。 死んで三日も経てば、全てが消滅。
瀬戸内晴美が、「作家とは、大道に素っ裸で大の字で寝ているようなもの」
と述べているが、それからすれば、露悪、露馬鹿も、まだまだ。
合せ鏡の知恵を持っていればよいが、それが… だから世間とかいうのに
惑わわされる。厄介なのは無知。タチが悪いのは、その自覚がないこと。
 生半可なコメンテーターの、煽動な話を鵜呑みにし… 私のことですか?
 ―
≪ 1995年4月19日、身長168センチ、体重122キロのマッカーサー・ウィラーは、
 自分は監視カメラに映らないと信じ、真昼間に2つの銀行を襲った。ウィラー
は、レモンジュースが「見えないインク」として使われているというのを知って
いて、自分の顔にレモンジュースを塗って顔を監視カメラにさらして犯行に及ん
でいた。(塗っていれば見えないと信じ) これがコーネル大学のデビッド・
ダニングの目にとまり、<知識や技術に欠けた者は、自分が知識や技術を知ら
ないことに全く自覚がない>ことを同僚のジャスティン・クルーガーとともに、
「ダニング・クールガー効果」と名付けた。 
 ネットの時代。ネット検索で、何でも瞬時に知ることができる。
そんな時代に自分の頭に知識を持つことにどれほどの意味があるのか。
そのことに対して、著者のパウンドストーンは、無知がどれほど正確な判断や
決断に影響を与えているか、デモクラシーがどれほど脆弱な大衆の知恵と判断に
基礎を置いているか、そして、知識の多寡が個人の豊かさとどれほど相関して
いるかをこれでもかというほどの事例を示し、無知の危険を読むものに迫る。≫
▼ 他人事だと分かるが、こと自分については、理解できない人間の滑稽さ。
 だから、人間は生きていける。暗い顔をした老人が多いのは、「生老病死」の
問題だけでなく、その姿に気づくためだろうか… 全く気づかないふりもある?

・・・・・・
2018/01/19
読書日記 ~合理的無知とは誰? -1
   『クラウド時代の思考術ーGoogleが教えてくれないただひとつのことー』
                   ウィリアム・パウンドストーン著
   * 人は自らの知らないことを知ろうともしない
「知れば知るほど、知った領域の周辺の知らない知識が多いことに気づく。」
これは知識の質量の拡大、向上の継続の必要性を一言で解らしめる言葉である。
このブログを開設して17年近くになるが、‘対自分’的には効果的であり、
面白いが、‘対他人’的には、マイナス効果の比重が大きいのは自覚している?
エゴイストの本音の丸出し、経験と知識の未消化そのままを露出し続けてきた。
露悪、偽悪、そのものである。 直ぐ上の姉に、青年期の頃から、
「あんたの欠点は悪ぶること」と、キツク言われ、他の姉からも、
「露悪というより偽悪。まだ偽善なら良い…」とも。
「まず偽善を演じな。演じれば自ずに善人になれる。偽悪も続けていれば
悪人になってしまうよ」とも。 偽悪と偽善の問題?… 露悪よりマシ?
姉に頭が上がらないのを長女である家内に詰られ続けられ、末っ子は大変。
 ~クルーガー効果という研究結果がある。 
≪ 優越の錯覚を生み出す心理学的現象は研究によって、自らの能力の低さを
認識することの困難さが過剰な自己評価につながる、認知バイアスの一形態で
あると認識された。なぜ人間は自身の不得意を認識できないのか(2003年)と
いった認知的不協和に関する調査は、与えられた活動の評価基準の無知に由来
する自己評価の誤りの多さを示している。自身の能力に対する過大評価の傾向は、
読解や診療、自動車の運転、チェスやテニスの試合など様々な場面で見られた。
また、この効果を策定したダニングとクルーガーによって2012年に行われた
「なぜ能力の低い人間は自身を素晴らしいと思い込むのか」の調査によれば、
 能力の低い人間は以下のような特徴が分かった。
・自身の能力が不足していることを認識できない
・自身の能力の不十分さの程度を認識できない
・それ故に、他者の能力を正確に推定できない
その能力について実際に訓練の後であれば、自身の能力不足を認識できる。
2005年に執筆された自身の著書「Self-insight」の中で、ダニングは自己認識
欠損の類推を「日常生活の病態失認」に適用し、身体障害者が自身の身体能力
の不全を否定、或いは認識しないといった認知バイアスが存在することを発見。
「あなたが無能なら、あなたは自分が無能であることを知ることはできない。
正しい答えを生み出すために必要なスキルは、正解が何であるかを認識するため
に必要なスキルと同じである。」
2000年、この効果を策定したダニングとクルーガーは、優越の錯覚を生み出す
認知バイアスについて1999年の論文で、イグノーベル賞の心理学賞を受賞。≫

▼「・無知がどれほど正確な判断や決断に影響を与えているか、
 ・デモクラシーがどれほど脆弱な大衆の知恵と判断に基礎を置いているか、 
・知識の多寡が個人の豊かさとどれほど相関しているかを、繰返し述べている。
青年期の挫折経験の必要性は、如何に己が無知かを骨身にしるための必要条件。
「破壊からの創造」の言葉が示すように、一度、それまで植えつけられた常識を
粉々にし、棚卸をし直し、再出発する機会になる。 
 20歳半ばの金沢時代に学んだことが、「自己能力の限界の設定」。闇雲の
プラス思考や、ポジティブ思考だけでなく、冷徹な自己能力の在庫管理が必要
ということ。…とはいえ、選ばれやってきた、大よそ『80年滞在の地球旅行』。
可能な限り、広く、深く知って、味合わないと生れてきた意味(価値)がない。
アポロンの託宣を通じてもっとも知恵のある者とされたソクラテスは、
これを、【自分だけが「自分は何も知らない」ということを自覚しており、
その自覚のために他の無自覚な人々に比べて優れているのだ】と考えたとされた
無知の知」。「賢い者ほど、無知であることを自覚しよう」を伝えたかった。
学生時代の総括が<私は全くの無知!>の自覚。ならば生涯、独学を自らに
課すことを誓い… で、17年前から、この習慣化に至る。で、以下の間抜けな
泥棒のように「見えないレモンジュース」を顔に塗ったつもりのように、毎日
ネットに… 成るほど、馬鹿は死ななきゃ治らない。