* 「タップ ザ ラストショー」ー映画感想 
 期待してなかった分だけ面白かった。ラスト30分のショーが、タップダンス
に興味のない私でも、引込まれていた。このショーだけでも、観る価値十分。 
NHKのニュース枠で、水谷豊のインタビューで、「出演者の大方を、俳優に
タップダンスをさせるか、タップダンサーを俳優にするかで、ダンサーを選ぶ
ことにした」と語っていた。流石に、そのダンスには心を打つ何かがあった。
 苦労の末、やっと開演にこぎつけるが、何故か、涙が溢れ出そうになる、
筋立てはさすが。何ごともプロの世界は厳しい。 
  〜映画の紹介より〜
≪「相棒」の杉下右京役でおなじみの俳優・水谷豊の監督デビュー作。
水谷が40年前から思い描いていた天才タップダンサーが主人公の企画を、
自身の初メガホンにより映画化。
 とある理由から大きな怪我を患い一線を退いたタップダンサー・渡新二郎。
天才の名をほしいままにしていた栄光の時代から10数年を経て、渡は足を引き
ずり、酒におぼれる毎日を送っていた。そんな渡が旧知の劇場支配人・毛利
から「最後のショーを演出してほしい」という相談を持ちかけられる。最高の
舞台で劇場を閉めたいという毛利の思いに、渋々依頼を引き受けた渡のもとに、
さまざまな事情を抱えたダンサーたちが集い、タップへの思いを若きダンサー
たちに託そうと決意する渡の止まった時間が再び動き出す。監督の水谷は
主人公・渡役を演じ、岸部一徳北乃きいらが脇を固める。≫

▼ 評価は90点。邦画としてはベストに近い。 『相棒』の主役をしている
 水谷豊だったから、少し甘いが。ハリウッドのドンパチかと、迷ったが、
数回に一度は邦画を挟む方針に従って決めた。メインのダンサーの演技はいま
イチだが、その分、タップダンスがカバーしていた。それにしても、自宅で
みる映画を含めて年に300〜400本は、見過ぎ? どのみち、夢幻なら、
映像世界で、広く味わえばよい。 もしかして重症の映画オタクですか? 
小さな肉体に閉じこまれ、短い人生の時間の中で、気楽にドロップ出来るのが
映画なら、それも良い? これだけは何もかもが面白く感じるのだから… 
 娑婆娑婆の甘塩っぱさも悪くはないとしても。
タップといえば、スペインのジプシーのフラメンコと、アルゼンチンタンゴ
のショーを思い出すが、これらと比較するのは野暮というもの。
 あれはあれ、これはこれ。
―――
2003/09/06
遥かなるアルゼンチンタンゴ
 先日、NHKのBSTVで「遥かなるアルゼンチンタンゴ」の
2時間番組を放送していた。昨年末にアルゼンチンに行って、本場の
アルゼンチンタンゴのショーに感激した余韻が残っており丁度よいタイミン。
(感想文は後にコピー)
番組はアルゼンチンタンゴの歴史や由来、超一流のタンゴの踊りを交えた
内容の濃いものであった。アルゼンチンタンゴは踊りだけでなく、歌も庶民の
悲哀と愛を歌い続けてきた。バンドネオンといわれるアコーデオンやバイオリン
など中心としたタンゴオーケストラもある。

ー以下はその放送に流れるナレーションを纏めたものである。

 禁断の踊りの魅力に満ちた哀愁の漂う街ブエノスアイレス
その隅々までタンゴの一部になっているようである。
パリの街の売春宿の踊りとして有名になった時、時の法王が、そのあまりの
過激さに、「タンゴ禁止令」をだした。その時パリにやってきていたカシミール
アイーンが、法王に直訴をした。そして法王の眼のまで実際におどって見せた。
それをみた法王が感動して、禁止令を撤回したという逸話が残っている。

 この世界中を魅了している踊りの歴史は深くはない。
南米のアルゼンチンのブエノスアイレスに、世界中の踊りや歌を携えて
船乗りたちがながれてきた。そしてそこの男女が互いを誘惑しあった踊りである。
キューバのタバネロや、スペインのフラメンコが混ざり合い出来上がっていった。
執拗に互いの身体を密着しあった踊り、それをアルゼンチンタンゴ
いうようになった。

 男女が誘惑しあうタンゴの原点はいつの世にも変わることはない。
変な気取りを全て捨てて鳥のように誘惑しあう姿が美しい。
男女が身体を離して踊るのではない。
二人は密着しあって一つになる踊りである。
彼らはタンゴから人生そのものを学んだ。

 ブエノスアイレスは犯罪が少ないという。
男女の欲望はタンゴをとおして発散できるし、出会いの場が多い。
ダンス場が街のあちこちにあり、入場料はマンドリン(飲み物付き)で
200円ばかり、眼が合えば一時の恋人になる。
音楽の続く3分間はお互いに相手にゆだねる。
全く知らない人でも、ダンデーな男と艶やかな女になれる、
それがアルゼンチンタンゴである。

ー以上であるが、何よりも男女の誘惑しあう踊りがイヤラシクも何もない。
スペインのフラメンコは一人踊りか、集団で踊るかだ。
それに対して、男女二人が体を密着して誘惑しあう。
―――
2002年12月21日(土)
617,パタゴニア旅行記(タンゴ)ー4

 アルゼンチンタンゴがすばらしい!
昔はブエノスアイリスは女性が少なく、その憂さを晴らすため船員同士が
女のふりをしてエロッチクな踊りをふざけて踊ったのが由来という。

 それが波止場近くの娼婦の売り込みの踊りと変化していった。
その踊りが西欧の人達に認められていった。
従って内容はエロチックで情念丸出しのものであった。

 ブエノスアイリスで一番の1400人収容の店で、ショーが
2時間以上にわたって繰り広げられた。
全く期待をしていかなかったのが良かったのか、
初めから終わりまで拍手喝さいのすばらしいショーであった。

 お客の全員が感動に包まれ、アンコールの連続であった。
今まで見たショーで一番の感動と言ってよい。
辛口のツアーの同行者もこれだけは絶賛をしていた。
この旅を締めくくるに最高のイベントであった。
写真を見てもらえれば解るはずだ。
よいのはダンサーが一番楽しんでいる事だ。

この旅行は心に多くのものを残してくれた。
―――
5215,閑話小題 〜私の高度成長時代 〜?
2015年06月25日(木)
   * 欧州旅行、一ヶ月
 大学の『海外旅行研究会』という愛好会が企画した40名参加のツアーで、
当時の参加費は30日間で、32万円。他を含めると40万円。現在換算で300万相当。
その前年に、海外旅行の規制が大幅に緩和され、非常に好評だった前年のツアー
に続いての企画。当時、親しくしていた友人から、この企画に参加しないかと、
誘われていたが、「私とは別世界」と、決め込んでいた。ところが、たまたま、
軽井沢の山荘で、アルバイト仲間との仕事が終わった後の4人のティータイムで、
近々、海外旅行の予定が無いのが私だけだった。
 その時、「自分も行こうと思えば可能のはず。そう、父親が幼稚園の頃から、
晦日にお年玉をもらったのを、積立預金してくれた10数万を、高校時代に選ばせ
買った『科研』の株式が値上がりをしていた。あれを売って残りを父親に借金を
すれば可能なはず」と、その夜半に思い立ち、バイト終了後、実家にとって帰った。
まず母親を説得、そして父親を説得した。 その一ヶ月は、馬小屋のような寮生活
とは全く違った世界に浸った。20歳の年齢で、国内旅行の経験も、海外の情報、
知識も殆どない中での欧州を十数カ国の旅行。20年間の固定観念が根こそぎ
壊され、帰国後、数ヶ月は茫然自失。その頃、父が、突然、私の寮を訪ねてきて、
生活の実態に驚き、仕送りを二倍にしてくれた。友人関係が、自ずと金持ちの
子弟に代わっていった。その友人達は、スカイラインGT、イタ車のカルマンギア
などのスポーツカーを持っていた。彼らのお気に入りが、逆に私のボロ寮の部屋。
一度も、見たこともない底辺の漫画的世界に、逆に安らぎを感じた?
 軽井沢の別荘地で見た富豪の邸宅群、そして、友人の私生活を見るにつけ、
「事業を興し勝組になる」という思いが強くなっていった。そして、学生時代
の最終の4年に、武澤ゼミに入会することになる。 事業の最後はクラッシュ?
だったが、後悔はない。 高度成長時代の右上がりは熱気が溢れていた。
この温もり、時代が変わって抜けることはない。良い時代に奇跡的生きてきた。
 逆目線でみれば、「この馬鹿が出来上がった原因は、この旅行と時代」になる。
・・・・・・
4850,閑話小題 ー自動車ウォッチングで見えてきたのは
2014年06月25日(水)
  * 閑話小題 ー自動車ウォッチから見えてきたことは
 22年乗ったソアラの寿命も果て、中古の『マークXジオ』を入替えたが、
後悔をしないため、一週間、地元の中古車センターを10軒以上を見て回った。
そのため、私にとっては、一応ベストに近い選択であった。
 これはホンダの多機能車の『オデッセイ』を意識したワゴン車。その差異は、
ターゲットを団塊の定年層にしたもの。座席が三列で、二列、三列目は座席を
倒すと荷台になる。展示場で、隣にあった『マークX』と、ギリギリ迷ったが、
昨秋に製造中止になり値崩れをした、Xジオの方にしたが、気持ちのどこかに
「セダンの方が良かったのではないか?」と、引っかかりが残っていた。 
一週間、気持ちを集中して中古車を見て回った結果、あることが見えてきた。
車を選定するに、まず予算。次は何年乗るか? 年齢からみて、7〜8年。
それなら中古車で充分。次は、安全を考え、中型車のセダン、スポーツタイプ、
ワゴン。次は、ひと目で車種が分かりにくく、「屋敷」とのバランスがとれた
外形のものを基準にして、最終的に、これに決めた。ソアラに比べ少し重いが、
半月後の現在、殆ど後悔はない。毎日の信濃川へのポタリングで、信号待ちや、
大手大橋で引きチャリをしながら、通過する自動車ウォッチグが、最近、面白く
なっている。その車の選定には、様々な要因が重なっている。それがボンヤリ
眺めていると、面白くて飽きないのである。 そこで気づいたのが、6割が
軽自動車と小型車。雪国もあるが、中型車以上のセダンが意外と少ないこと。
7割がワゴン、SUVか、それに類するもの。それも、ミニバンと、ワゴン車
が目立っている。セダンは、車種全体からみたら大よそ15%で7台に1台。
中型車以上で4台に1台の割合。ワゴン、ミニバン、ハッチバックなどの比率
も、3対1には驚いた。 何か「いい年をワゴンタイプは、いかがなものか」
という引っかかりがあったが、これはこれで?と、納得。 それにしても、
22年で、時代も車も、変わったもの。この程度のことさえ知らない。
人は、それぞれ違った色のサングラスをかけているが、その自覚がない!
・・・・・・
4483, 電動アシスト自転車に乗って、はや4年
2013年06月25日(火)
 電動アシスト自転車を乗って3年8ヶ月になる。まずは、その時の文章より 
   ー3131,期待どおりの電動自転車ー 2009年10月31日(土) 
≪ 注文をしていた電動自転車が一昨日届き、昨日の朝、さっそく試乗した。
 自宅は長岡駅裏から徒歩10分にあるが、長岡駅前から歩いて20分の
大手大橋まで12分で着いた。信濃川を渡ったところのジャスコには15分、
ユニ系のSCのアピタまでは20分。そして、その先にある長岡大橋から駅前
近くまで戻って、家に着いたのが50分後。万歩計をみると、2500歩に
なっていた。50分というと5500歩になるから半分近くになる。
疲れは、ウォーキングと同じぐらい。 これまでは月に一〜二度ママチャリに
乗るぐらい。一日一万歩を目指しているので、自転車にはほとんど乗ることは
なかった。そのためスポーツタイプで、6段切り替えで、かつ一対二のアシスト
の自転車を乗った驚きは大きい。一対二のアシストというと、人が一の動力を
かけると二倍の加速がかかる。自転車は発進時の加速と、登り坂に力を要するが、
その時にペダルに力が二倍加わるのは、何か異様な感がする。コースは線路の下
をくぐる地下道の登りとか、信号待ちの後の加速とか、大きな橋までの登り坂
とか、起伏がある。そのストレスがゼロで、平らの道路でペダルをまわす時の
加速も三分の一で済むのだから、非常に楽である。ところで、通販で注文して
送られてきた電動自転車を組み立ててくれた長男が、「すぐに、盗まれるよ!」
というのも分かる。小型のためボックスカーに、簡単に乗せる事が可能だから。 
一年ほど前に、家内に電動自転車を買おうかどうか相談したら、「友達が買って
直ぐに盗まれてしまった。あと数年先がよいと思うよ」といわれ買うのを止めた
経緯もあった。スーパーや、駅前などは当分は置けないが、その時はその時。≫
▼ これを書いた翌日から25年続けていた早朝ウォーキングを、ポタリング
(ミニサイクリング)に切り替えた。同じ一時間で、コースは東バイパスから、
長岡大橋を渡って、日赤前の土手を通って、大手大橋から、土手を走り、
長岡大橋に戻り、同じコースを逆に帰ってくる。 冬期間(12〜3月)と雨天を
除くと、ほぼ毎日、乗っている。大よそ、年に200日として7百回以上、一日、
14キロで1万キロ、地球を半周、チリ辺りまで走ったことになる。
スポーツチェーンのネット販売で59800円で買ったが、中国産だが私にとって
大当たり。現在は値下げで49800円。もうボロボロだが、何とかあと一年使って
買換えるつもりである。まず故障するのはブレーキと、蓄電池周りの固定器具。
パンクは三月に一度ぐらい。来年には、一ランク上のナショナルのものを買う
つもりだが・・  自転車には、シティ、クロス、ロード、マウンテンタイプ
などがある。 私のは車輪の小さなマウンテンタイプ。 来年の購入予定は
ナショナルのクロスタイプのもの、どうなることやら。iPodで音楽を聴き
ながらの早朝サイクリングは良い。雨が降ると溜息が出るほど。
最近の週末は天気の具合をみて、昼も同じコースを走っている。
・・・・・・
4109, 閑話小題  ーつれづれに
2012年6月25日(月)
  * タクシー運転手の「声」の投書内容
 昨日の朝日新聞の『声』に、タクシー運転手の投書が気になった。
「連休明けから景気がおかしいとか、野田政権の改革なき増税とか、原発再稼動
への批判ばかり。実際にタクシーの売り上げも悪い」という内容。もともと5月
の連休明けに売り上げの一段落ちは恒例だった。としても、今年の落ちは厳しい。
実際に事業を無理をして続けていたら、今ごろには深手で力尽きていたはず。
一年先までの資金繰りが読めた事業だったので、早々に見切りをつけたが、本当に
決断をして良かったと実感している。ホテルの買い手が直ぐにつき、5つの新潟
駅前物件が処分出来たが、現時点では無理だろう。消費税が内税ということもあり、
経費の5パーの負担は限界を超える。その上に、値上げによる売上げダウンは
避けられない。とはいえ、増税以外に収入を増やす手立てがないのも事実。
民主党も自壊段階に入った上、小沢も完全に終わり。あの自民党の面々を見ると、
石原か橋下しかいないのだろう。現場の先端は震撼としているのだろう。
   * 原監督の件で、マスコミはダンマリ
 土日のワイドショーで原監督の下ネタで大騒ぎをするかどうかみていたが、
殆ど扱いは無かった。読売の渡辺恒夫が恐ろしいのか、影の話合いがあったのか?
 一局を除いて、どのTV局も扱い無し。誰がみても後ろに暴力団が関係して
いるのは分りきったこと。ということは早かれ遅かれ原監督はプロ野球から追放
になるのが自然の流れ。巨人のスター選手なら、下ネタの2〜3はあって当然だが、
警察に相談しなかったのが致命的。うやむやに闇の中に葬り去られるか、
恐喝犯が逮捕されるか、見もの。 恐喝の二人のうち一人が交通事故?数年前に
死亡しているという・・ 事件が事件だけに、それも事故かどうか? 
おまけに、リークしたのが元球団代表の清武なら、これ以上面白い筋立てはない。 
やはり当分は、これが槍玉に上げられ、その間に、消費税が可決される。
現役の巨人監督のスキャンダルなど、これまで聞いたことがない。
それも輝かしい功績があり大スターである。
・・・・・・・
3743, 閑話小題
2011年06月25日(土)
  * エアロビックス
 スポーツジムで週二回は「エアロビ」に参加する。だいたい30〜50人が、
スタジオで色々なプログラムをこなしている。15〜20分の休憩をおいて何かが
30〜50分の間行われている。けっこうメニューがきつく、年代が高くなるほど
参加者が少ない。男の参加者は数名で、片隅で小さくなっている。いい歳をして
恥ずかしいが、それでも気を入れて何とかついていっている。 年代が高い人や
メタボの人は、スタジオ外のランニングマシーンや、サイクリング・マシーンの
間の空間で、インストラクターの指導で、12人がステップ台とマシーンを
交互に使うイージーラインというプログラムをこなす。それをエアロビックの
参加者が冷たい?視線で、行列に並びながら見ている構図になっている。
このところイージーラインの25分のプログラムを5分の休憩をおいて続けて
参加してきたが、この梅雨の湿気で一回限りにしている。 
 ところで、一昨日は、スローヨガに初めて参加をしてみた。キツイと覚悟を
して参加したが、意外と楽であった。 これまで「らくらくエアロ」
「バランスボール」「シェイプボクシング」「ステップ30」「スローヨガ」
など10回以上は参加した。 最後の、「スローヨガ」を除いて、他は、ついて
いくのにやっとだが、3回をこなすと力の抜き方が分かる。それにしても、
あの熱気は凄い。時どき、それに参加している自分が可笑しくなって笑いを
堪えている。今日は、「ZUMBA」というプログラムに参加するつもりだが、
ドンチャン騒ぎをエアロビに取り入れたものと、説明書にあった。面白そう
だが、65歳の男が昼間からドンチャン・エアロに参加してよいものだろうか?  
ここまで、くれば同じか! そういえば、6月に入ってから、どうも私のいる
時間帯では、2〜3割位は減った気がする。不景気が影響しているのだろうか。
 ・・・・・・・
3378, 生涯に直面する四つの不条理 −2
2010年06月25日(金)
       「生き方の不平等」 白波瀬佐和子著
 まずは、家柄などで絶対的な差がつき、就職時の時代背景が良し悪しが大きく
一生を左右し、男社会の中、男か女かでハンデがつき、老歴期までの準備の蓄積
の格差がつく不条理を著者は述べている。何度か書いたが、選りすぐり前の
最終の中学校の同級生を見ると、その時の成績順が、人生の生き方を決めている。
一番が慶応大教授、二番がレコード協会専務理事、三番が・・ そんなことは、
この齢になると、どうでもよい。冷静に考えてみると、元もと格差があったが、
街中の学校区ということで集まっていただけ。地元には新潟大学の付属の
小中学校もある。学校、医者、弁護士などの先生の子供や、大手企業勤務の
子供が行く学校。子供なりに、腑抜けたイメージと嫌悪感を持っていた。
最近になって知ったことだが、私の卒業した中学校にわざわざ越境していたと
数人から聞いた。それほどの学校ではないが、振り返ると、それなりの素材が
いたようだ。 次に、社会人への転換期の時代背景も大きい。私の学生時代は
東京オリンピックが終わり、高度成長期の真っ只中であり、夢さえ持てば
チャンスが幾らでも転がっていた時代だった。歴史的にみて黄金の時代。
もう、あのような急激な右上がりの時代はない。歌謡曲は時代を表すというが、
次から次へヒット曲が生まれた。 ところが現在は卒業の学生の四分の一が
就職できない時代の巡り合わせ。不条理である。そうこう考えると、両親の
質と良好の関係と、時代背景と、男女差で、大方が決まるという不条理がある。
その不条理を撥ね退けて成長するには並大抵の努力と幸運が必要。秋葉原と、
先日の広島のマツダの無差別殺人は、これらの不条理が本人に覆いかぶさった
結果である。 一つ間違えると、二度と日の目に会えないのが現実である。
結局、教育は自分が教師と生徒の役割をバランスを持って果たすことだが。 
現在ネットという世界ができた。これが果たして、不条理を乗り越える役割
とチャンスを与えることになるだろうか? 運命と宿命が人生を決定する。