〜「読書の腕前」岡崎武志著 ー読書日記 〜
   * 「歩く」ことは「読書」に似ている
 シンプルで、非常に分かりやすい例えである。7年前から早朝の散歩が、
ポタリング(自転車散歩)にとって代ったが、30年、冬期間を除いて、
近くの土手を毎朝、一時間前後、歩いてきた。 初めは腰痛対策だったが、
いつの間にか、「ストレス解消の癒し」の効用に気づいた。以下に指摘して
ある、「じぶんがじぶんからぬけだしてきた感じ」が、程よいのである。
その間の、自由な孤独感と、開放感は何とも素晴らしくミニ・リゾートの
ような時間になっていた。それと、「読む」という行為を重ね合わせて同定
するとは、言いえて妙である。  〜その辺りから
≪「読む」という行為が、「歩く」ことと非常に似通っているのを知ったのは、
 詩人の長田弘のこんな文章によってだ(『読書のデモクラシー』岩波書店)。
・「歩くということは、じぶんがじぶんからぬけだしてきた感じをもって、
 いろいろなキズナからときはなたれた感じをもって、一人の自由な孤独な
 人間となって歩くということだ」 
この文章の「歩く」を「読む」に置き換えてみたとき、読書の本質をあまりに
見事に言い当てている。特に「じぶんがじぶんからぬけだしてきた感じ」
という表現には、「感電した」ようなショックを受ける。
そう、まさに「読書」ってそういうものなんだ、と。
 自尊心や劣等感、出生地や職業、年齢や日々のスケジュール、家族や友人、
好きな食べ物や嫌いな歌手など、じつにさまざまな属性をぶらさげて生きている、
この「自分」というもの。考え込んだり、ため息をついたり、「自分」という
やっかいな気ぐるみを着て、生きているようなものだ。
 本を読むときに、これらから完全に自由になれるかというとそうでもない。
しかし、物語の時間に慣れて、あるいは著者の思想の渦に呑まれて、本に流れる
血液が手を通して自分の体内を流れはじめる頃、まさに「じぶんはじぶんから
ぬけだして」ゆくのだ。いつの間にかさまざまな属性をぶらさげた「自分」
という着ぐるみを足元に脱ぎ捨て、ほんとうの意味で「裸の自分」がそこにいる。
夢中になると、裸になっていることさえ気づかない。
 これこそ、読書の大きな功徳ではないか。長田はこうも書く。
・「歩くことは、あなたが見知らぬ人びとや見知らぬものや自然を見ながら、
 その人たちやものや自然から、言葉や形や色でもって語りかけられるということ。
 つぎに、あなたのほうでもそれらに語りかけないわけにはゆかないということだ」
・「日々に歩いて心をひらくことができて、はじめて私たちはいま、ここの中身を
 ほんとうにゆたかに深く複雑なものにすることができるのだ」と。
いずれも表向きは「歩く」ことを語りながら、読書の本質を言い当てている
ことがわかるだろう。「歩く」というのは、ほかの移動手段にくらべればはるかに
不便だ。自転車、バイク・自動車、電車、あるいは飛行機…時間と距離の効率に
おいて、「歩く」ことは、そのどれにも及ぱない、また「ながら」も利かない。
音楽を聴きながら、ぐらいはできても、歩きながらのの読書や、またノート
パソコンを使っての原稿書きもまず無理。 折り鶴だってできないだろう。
「歩く」ときは、「歩く」ことに集中するしかない。このこともまた、
読書と似ているのではないだろうか。 ≫
▼ 読書の功徳を、「歩くこと」を語ることで、シンプル化して掘下げる。
 私の心の財産に、秘境ツアーがある。40歳頃から、ストレス解消として
始めたシリーズも、読書に似ている。「歩く」かわりに、手軽に、秘境旅行
パックのツアーに参加する。そして、大自然の景観に圧倒され、日常の着ぐるみ
を剥ぎ落としてくる。20年間、年に2〜3度だったが、何ものにも換えがたい
経験だった。読書も、半世紀にわたり、2〜5時間は続けてきたが、これも
トリップには最適である。トリップをしすぎて、現実世界に適応出来なかった
ことが、良かったのか悪かったのか? 
・・・・・・
3446.秘・異郷の旅、よもやま話・・3
2010年09月01日(水)
   *初めての21歳の欧州旅行 ー2
 デンマークの初めての夜はレストランのバイキング料理である。
当時の日本にはセルフ形式は全くなかった。それより、自分が食べたいだけ
皿にとってよい、とうのが珍しく、不思議な感覚であった。
 そして、スウェーデン。夏のせいか、金髪の若い女性が裸足で、
超ミニスカートで、街を闊歩している。その美しさが街並みにマッチして
いるのに驚いた。 また郊外にある古城の絵に出てくるようは美しさ。
それと高台からみた高原の輝く景色。それが次々と続いて出てくるのである。
 そしてロンドンに。中学校の教科書の小さな写真でしか見たことのない
バッキンガム宮殿、ロンドン市内には、シルクハットをかぶって歩く風格ある
紳士。パブに入って飲んだビールの美味さ。重厚なパブの雰囲気も異次元世界へ
タイムスリップをしたような感覚であった。そこで仲間数人酔ってしまい、
子供時代以来、腹の底から笑った経験をしてみた。こんな楽しく高揚をした
ことは今だかってなかった。もう、その世界に入ってしまったのである。
これを何度か経験すると、チョッとしたキッカケで同じ気分になれる。
これが人生を楽しさの面で非常に豊かにした。元もと実家で商売をしていて、
年に一回、家族、従業員、取引先など5〜60人が、年末に飲めや歌えやの
ドンチャン騒ぎをしていた回路があったが、ロンドンで仲間と騒げば面白みが
格段と上がる。それで酒席が好きになり、ハメがきかなくなってなっていった?
 パリのシャンゼリゼ通りと、凱旋門エッフェル塔。歴史的な積み重ねが、
そのまま、街並みに出ている。そのシャンゼリゼを、独りで歩いたことが
今でも記憶に鮮明に残っている。歩行者の、ほぼ全員が白人。
その中で、東洋人の自分に違和感を初めて覚えたということ。
・・・・・・
4918,閑話小題 〜ドルの不思議
2014年09月01日(月)
   * ドルの供給量が三倍
 リーマンショック以来、ドルが三倍、ユーロが二倍の資金供給量の増加に
なったが、円は二割の増加。それからして、ドルは40円になって然るべきだが、
不思議なことに100円辺りにとどまっている。米国債を発行したりしてドルを
回収しているが、そこにシェールガスの供給量が爆発的増加の要素が加わる。 
やはりドルが全世界の基軸通貨の絶対的強みがあるが、マジックがあるような。
で、安部・黒田コンビが、過ってなかったほど、無制限に円の資金供給量を増やし、
それが株式にまわり株価を上げる。その崩壊も、時間の問題で、ある日、突然・・
   * つれづれに 
 先日、TVで「幽霊や、虫の知らせ」について、色いろなケースを取上げていた。
そして、学者が「それら全てを、勝手な物語化しているに過ぎないだけ!」と
否定をしていた。これは各自の感覚の問題であり、断定出来る問題でない。
私も、ある時期、変な感覚が身についたことがあった。今は全く無くなったが、
これは経験してみないと理解できない。「激怒した相手は、本人か家族が数年
以内に病気か不幸が起こる」と信じている。家庭内は何こも多くの問題を抱えて
いて、数年以内に必ずトラブルは起こる。特に熟年家庭には・・ 
自分より年上には「いずれ直ぐ死ぬ!」で済む! そういう年齢になった
ということ! 死んで三日もたてば、三百年前と死んだと同じこと!
で、日々暮らすしかない。
   * 「LUCY/ルーシー」〜シネマ評
 まあ面白い! 95点である。ここでは、人間は脳の10%しか機能してない
というが、3〜5%も使ってないのが大部分だろう。私自身の過去を振り返って
みた実感は5%である。 ーレビューよりー
≪ 脳が100パーセント機能してしまったヒロインの戦いを描くアクション
「LUCY/ルーシー」。ごく平凡なルーシーは、台北で、マフィアの闇取引に
巻き込まれ、密輸のため新種ドラッグを体内に埋め込まれる。だが、袋に入った
そのドラッグが体内で漏れ出し、ルーシーの脳はみるみる覚醒。
驚異的スピードで変化する彼女は、脳科学者ノーマン博士が見守る中で、
人知を超えた能力に目覚めていく…。 しかし一方で次第に人間性を失って
いく彼女は、 自分自身でさえも制御不能な状態へと陥っていく。果たして
100%に覚醒したルーシーは、人類を救う存在なのか? それとも破滅へ導いて
しまうのか? 通常は10パーセントしか機能していない脳が100パーセント機能
してしまったら? わずか数分で外国語をマスターし、傷みも感じない身体は
スーパーパワーを身につけ、肉体的な格闘を超越して超能力の域に達する。
気弱な女の子から、人間性を失いつつも超人に激変を楽しみたいファンには
おすすめだ。≫
▼ 火事場の馬鹿力は確かに存在するが、それを薬物を使って引出すのは、
 アスリートや音楽家の世界では広く応用?されている。これを拡大した
イデア一発だけで勝負をした内容が、何とも面白い!
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4551, 2050年の世界 ー2
2013年09月01日(日)
 「2050年の世界 ー英『エコノミスト』誌は予測するー」 
                   英『エコノミスト』編集部 (著) 
  * 船橋洋一の解説 〜1
 最後の船橋洋一の解説が簡潔に大筋をまとめてあり、これだけでも読み
ごたえがある。四十年間の最も意外の黒鳥はインターネットには全く同調する。
まずは、その辺りを抜粋してみる。  ーその部分を抜粋してみるー
≪ 四十年先の世界を予測しようと言うメガチェンジならぬメガチャレンジを
 エコノミクス誌が試みた。これがいかに無謀かは、過去四十年間に世界で
起こったことがどれほど不可測的であったかを振り返れば足りる。 例えば、
一九七二年の時点で、次のような地政学的新世界を誰が予測しただろうか。
○ ソ連が崩壊する。 
○ 中国が世界第二の経済大国にのし上がる。
○ 新興国パワーのインド、ブラジル、南アフリカがサミットを開催する。
○ 日本が二十年間の「失なわれた時代」の揚句、没落する。
○ 米国と欧州連合)が深刻な債務危機に喘いでいる。
○ インターネットが世界を覆い、フェイスブックが、インド、中国に次ぐ
 十億人の大国になると誰が予測しただろうか。過去四十年間の最も意外の
黒鳥は、インターネッ卜だったかもしれない。これ一つとっても未来予測に
謙虚であるべき。もっとも、英エコノミスト誌は、この種のメガチェンジの
調査予測をこれまでたびたび特集してきた。有名な例の一つが、一九六二年、
ノーマン・マクレー副編集長が執筆した「驚くべき日本」の大特集である。
日本が戦後の復活の過程を終了、世界の経済大国へとのし上がっていくだろう
との日本像を鮮明に打ち出し、世界の日本観を一変させた記事だった。
同記者の日本調査予測モノは、その後、一九六五、一九六七、一九八一年と続いた。 
今回のエコノミスト誌の予測は世界をまるごと予側している。さらに野心的。
○ 絶滅種が再生技術で復活するだろう。マンモスが一番乗りするかもしれない。
 (恐竜は雛しいのだろうか?)
○ イエメンでは、二〇一五年までに自然水が完全になくなる。
○ インドは、文盲人口と大学卒人口がほぼ同数という世界で最初の国になる。
○ インドとパキスタンが競争の可能性がある。それが起これば、核保有
 同士の最初の戦争となり、もしか核戦争?。
○ 中国の繁栄は長続きしない。最大の要因は、人口減のの重圧である。
 中国の出生率は2.1に落ちる。四十年後、日本、欧州と並んで最大の人口
負け組となるだろう。二〇五〇年。最大の人ロを擁する国は17億人のインド。
中国がそれに次ぎ、米国を抜いて、ナイジェリアがその後を追う。
インドネシアも向こう四十年間、人ロポーナス国である。二〇五〇年、
アジアは世界経済の半分の規模。この時点でのG7は、インド・ブラジル・
ロシア、インドネシア、メキシコ。現在のG7で残るのは米国だけになる。・・≫
▼ 過去40年より、今後40年の方が遥かに大きな変化が次々と生じてくる。
 理由は簡単、スマートフォンなどの情報端末が止まることなく進化し、世界中の
人たちが瞬時に繋がる流れが加速し、それが一部の特権階級の富、 情報、権力の
独占を破壊することになるからだ。未来学者が、現在の事態は自分たちの予測を
遥かに超えていると述べていた。こと知識、情報、娯楽面で充分に恩恵を
受けている実感がする。
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4176, グローバル化の真実
2012年09月01日(土)
『終わりなき危機 君はグローバリゼーションの真実を見たか』水野和夫(著)
  なかなか面白い本である。ーアマゾンの書評をコピーしてみたー
≪「自由とはドルとエネルギーの消費である」と言われたアメリカが覇権国
 である時代はもう終わった。しかるにアメリカはグローバリゼイションと
いう名の〈米による世界経済征服計画)方策で、その命を永らえさせている。
(そこには様々なきしみとともに大きな亀裂も生じる)成長を至上命題とする
近代資本主義は限界に来ている。今行われようとしている景気回復は誰のための
景気回復か立ち止まって考える必要がある。それはいわゆる株主〈言い換えれば
上位1%の富裕層)のための景気回復ではないのか。働くものを幸福にはしない。
このままでは景気は回復しても労働者の賃金は下落する。
(一億総中流というほんの少しの間の日本のキラメキは戻ってこない)
アメリカは金融化で世界経済を支配しようとしている。しかしそれがうまく
いかないことはもう証明されている。≫
≪ 水野氏の議論の核心は昨今の世界経済危機が、16世紀以降近代資本主義
 の構造を前提に反復された景気循環の一環ではなく、こうした構造自体の終焉
を示すより根源的事態であるという視点に他ならない。これに匹敵する歴史の
根源的危機として水野氏が参照するのが、中世封建制経済から近世資本主義経
への過渡期に当たる16世紀である。16世紀と21世紀は、氏によれば、
数々の点で相似的関係に立つ時代である。 こうした相似性は
1.それぞれの構造において経済が極限を迎えてしまった結果、投資効率が
 極端に落ち類を見ない低金利に陥ってしまったこと、
2.こうした危機的状況の打開のため前者においては「陸から海へ」、
 後者においては「海から陸へ」という世界軸の大転換が生じたこと、
3.かかる転換の途上で前者においては地理的空間の拡張、後者においては
 仮想的空間の拡張とそれに伴う超法規的収奪が、それぞれスペイン/
 アメリカという旧体制維持の世界帝国建設のため実行されること、
4.こうした世界帝国はその反動制故に解体を余儀なくされ、その残骸の上に
 新世界が現出されること等々に確認されるという。21世紀における
 '1.から'3.への過程は天然資源の希少化に由来する大量生産/大量消費型
 経済モデルの失速とそれに代わる情報・金融革命に基づく仮想空間への
 資本主義の突出により可能となるが、帝国を支えるかかる空間上の高収益は
 人件費の流動化、即ち〈搾取〉により初めて実現する。だがこのことこそ、
 近代という時代を構成した資本主義と民主主義の幸福なる結婚という神話の
 おわりを明らかにする。
「ルールを破ることを許される者と、それが許されない者との徹底的不平等」に
 基づく新自由主義を通じ国家は、前者の後者に対する「搾取」を「規制緩和
 を通じ実現する手段に過ぎなくなった。「労働は、資本にすり寄った国家に
 裏切られたのである」。グローバリゼーションの本質を、16世紀に起きた
 同質の変化と 対比させることによって明らかにしようとする。≫
▼ ここで著者は、「グローバル化の真実を、「アメリカ金融帝国システムを
 中心と、その周辺を結びつけるイディオロギー」と、看破している。グローバリ
ゼーションの事実とは「ヒト、モノ、カネの国境を越える自由な移動」である。
そして、帝国主義国=アメリカ金融帝国は世界中の従者から「規制緩和」を強要し、
「搾取」をする、これが実態であると。その手始めが1985年のプラザ合意である。
日本は、ここからバブルとバブル崩壊のプロセスを歩み、アメリカに搾取された。
・・・・・・
3811, 閑話小題 ー老いと病について −1
2011年09月01日(木)
   ▼ 血圧について
 酒好きの私が、これまで血圧を意識したことは全くなかった。
年に一度の半日検査では、「少し高めで高血圧の入り口にある。
出来たら酒は止めた方がよい」と、いわれ続けてきた。それでも、
「毎日の運動を意識的にして続けているので大丈夫」と、判断していた。 
最近、二箇所の運動ジムに通いだしたが、両方とも血圧測定器が置いてある
ので自然に、毎日のように検査をしている。だいたい145〜155である。
そこでネットで調べてみたところ140からが高血圧の三段階の初段階とあった。
医者にいわれ続けてきた通り。両親とも高血圧で数値をいつも気にしていたので、
年齢プラス80〜90が高血圧の境目、という記憶がある。 65歳として、
やはり145〜155が境目になる。ということは年齢からして、少しは
考えなければならない。晩酌で少し飲みすぎが原因は分かっている。 
食事は20年以上前から、肉食を避け魚料理にし、御菓子など甘いものは、
ほぼ口にしない。また塩分も最小と心がけてた。運動も30年近く、早朝に
散歩か、最近はサイクリング。 5ヶ月前からは、ほぼ毎日のように運動ジム
に通っている。 反面、晩酌に酒一合から二合と、350mlのノンアルコール
の缶ビール1本を欠かさず飲んでいる。死ぬならガンと思っていたので、血圧に
対して少し認識が甘かったようだ。 昨夜のNHK番組の「ためして合点」で、
高血圧と認知症対策のマッサージを紹介していたが、そろそろ一歩踏み込んだ
血圧対策をしなくてはならない時期にきた。今さら遅いか?まだ遅くないか? 
ネットや、社会、世界の断層の狭間を目の当たりにし、健康で長生きをしたい
欲が出てきている。 まだ娑婆に未練? が残っているか。 
やはり、振り返ると、60歳までが人生の良いところ。 
 ーべき時に、べき事を、べく、すべきーとは、良くいったもの。
「 若気のいたり、とは若気のいたりが、むしろ無かったこと!」
 と今東光が、いみじくも言ったが、その通り。
「チョット、あの老人、現実に溺れすぎて、恋もしたことが無いんだって! 」
というのも、ある。血圧と何の脈絡がある? かというと、血圧など気にする
時節に「人生を充実して活きてこなかったことに、後悔する」からからだ。 
チロリ・チロリ・チンチロリか〜
 ・・・・・・・

・・・・・・・・・
3071,衆院選挙の各新聞の論評から
2009年09月01日(火)
 各新聞の衆院選挙の結果の論評をみたが、なるほど要点を突いている。
  ーまずは印象に残った箇所から
麻生首相保守本流を強調し過去の実績を訴えたが、戦後の日本を作ってきた
自民党は「腐ってもタイ」でなく、「腐ったタイ」としか見られなくなった。
・麻生が任期満了まで解散できなかったのは、郵政民営化などの構造改革の総括が
できない自民党が国民に顔向けができないという方が正確だ。(毎日新聞
・小泉を引き継いだ浮世ばなれした三代目が三人が「売り家と唐様で書く三代目」
の巻き添えにされるのではという危機感を国民が感じ取ったのでは。(日経新聞
・タダ、今回の結果も、ローマ帝国時代の「パンとサーカス」を庶民に与えて
手なずけたのと、似ている。パンは子供の手当ての支給とか年金の値上げや、
高速道路の原則無料化。サーカスは、政権交代という危機のスリル。(産経新聞
  以上だが、今回の選挙は、あくまで自民党の自壊の要素が大きい。
    (字数制限のためカット 2011年9月1日)
 ・・・・・・・・
2706, 現代とはいかなる時代か
2008年09月01日(月)