ー知の逆転ー
    * 文明の崩壊
                   対談相手 〜ジャレド・ダイアモンド
  ― まずは、『銃・病原菌・鉄』の著者ジャレド・ダイアモンド ―
 条件と原因は、ほぼ同じ。環境条件が、そのまま、文明や、人間そのものに
当てはまるだけ。人生に意味など求めるなど愚の骨頂、条件次第でしかない。 
現実世界の上に、ネット社会が出来上がり、グローバル化が進んでしまった
世界は根底から激変している!しかし、一般は、その辺りの認識が甘い!
  〜その幾つか抜粋してみる
・西欧の発展は、そこに住む民族が他より優れていたわけでなく、たまたま地の
 利がよかったことと、農業を可能にする動物・植物が、その地域にまとまって
 生息していただけのことであり、文明はわずかな決断の誤りでもろくも崩壊
 すると見抜いてみせた。要は、地理的条件が文明の発展を決めていた。
・現在のように消費量の格差がある限り、世界は不安定なまま。だから 安定
 した世界が生まれるためには、生活水準がほぼ均一に向かう必要がある。
 たとえば日本がモザンビークよりも100倍も豊かな国であるということが
 なくなり、全体の消費量が現在より下がる必要がある。(p30) ・・(略)
 国家間格差がある限り、紛争は無くならない。ということは、国際紛争
 永遠に続いていく。概していうと、欧米と日本の生活水準は下がっていき、
 中国、インド、アフリカ、南アメリカの生活水準は上がる。
・たとえば日本は三分の二が森林に覆われているが、使われている材木は輸入
 されたもの。その意味で、日本は結果として森林資源を守っている。(p33)
・人類が成功をしたのは言語のせいと考えられる。言語を獲得すれば、発明も、
 思索も、道具を作り出すことも、知識を後世に伝えることができる。
 だから、直立歩行と脳の肥大化に加えて、人間の言語の発達が、人間進化上、
 最も重要なステップだったのでしょう。(p38)
・「人生の意味」というのを問うことに、何の意味も見出しません。
 人生というのは、星や岩や炭素原子と同じように、ただそこに存在すると
 いうだけのことであって、意味というのを持ち合わせていない。(p56)
アメリカの産業のリーダーたちが環境に関心を示すようになる大きな理由の
 一つは、彼らの12歳の娘や息子が、パパやママが会社でいったいどんなことを
 しているのか、環境のために会社は何をしているのかを聞いたときに、CEOが
 「環境問題なんて取るにたらない、あんなのはデタラメだ」などと一蹴しよう
 ものなら、「パパ(ママ)大嫌い、サイテー、二度と口をききたくない!」と
 大泣されてしまいます。これが実は、信じられないくらい効果的です。(p59)
・大よそ5500年前に初めて大社会が出現するまで、世界の全ての社会は、
 小さなものでした。過去700万年にわたる、われわれの社会の進化の過程を
 考えるうえでは、小さな社会が最も適したモデルだと思います。大社会は、
 ここ数千年で出現したもので、ごく新しいまとまりであるからです。(p61)
▼ 『銃・病原菌・鉄』の、銃はテクノロジー、病原菌は家畜化された動物から
 移った細菌によって免疫力がついて、新大陸征服時に、この3つが威力を発揮
した。ここで、宗教は支配階級を維持するための強力な道具であったと指摘。
支配するものには、これほど都合の良いものはない。天皇制も一種の宗教制度。
島国での統治には必然だったかも? そのミニ化したのが世間様、娑婆(O皿O;)。
・・・・・・
4769,閑話小題 ー高速道路のサービスエリアで高額品が売れる訳
2014年04月05日(土)
    * 高速道路のサービスエリアで高額品が売れる訳
 先日のTVで、「何故、高速道路のサービスエリアで高額品が売れる?」
をテーマにしていた。これは長距離移動で車中に束縛された反動で、ストレス
を発散しようとする無意識のはたらき?を二組の男女学生5人で試みるもの。 
まず一組目に郊外で散歩させ、その後、寿司屋で自前で、寿司の松竹梅を注文
させたところ、一人だけが松を選び、他の4人は竹と梅を選んでいた。
もう一組には、目だけ空いた仮面を被って同じように散歩をさせ、同じ寿司屋
で注文をさせたところ、全員が松を注文をしていた。この結果、ストレスが
高額品を選ばせる証明と結論づけていた。10年ほど前の話だが、新潟の、
ある親睦会で、知人が大きは手術後、暫くし出席をしたおりに、「退院して、
何が無性にしたくなったか、分かりますか?」と、全員に問いかけてきた。
「驚いたのは、買物!とにかく何か買いたくなる衝動には、驚いた」と。
成るほど、ストレス解消には買物が良いようだ。女無頼作家の中村うさぎは、
重度の買物症候群をネタをエッセイ風に書いている。殆どが買ったままの袋詰
状態で、家に置いたままと宣う。 それが高額のブランド品のため、借金地獄。
その実録の迫力の吸引力はすざましい。以前からムシャクシャすると、スーパー
か、百円ショップで買物をするが、お陰で机周りと居間は、得体の知れない
小物が溢れている。成るほど、百均はミニ・レジャーランドである。
   * ローリングストーンに苔ははえない
「転がる石には苔が生えぬ」とは、同じ場所にとどまらない石には、苔も
生えない事象を肯定的にとられている。私は今まで、頭も身体を動かしていれば
病にならないなど、マイナスにとらえていた。 本来は英国の諺で
「A rolling stone gathers no moss.」で、「職業や住まいを転々とする人は
成功できない」という意味で使われるが、米国では「活動的にいつも動き回って
いる人は能力を錆びつかせない」という意味で用いられる。 この違いは、
イギリスは保守的、アメリカは改革的な考え方をするためである。類義語では、
「度々植えかえる木は根が張らない/使っている鍬は光る/転石苔を生ぜず
流れる水は腐らず」などある。30年前からは、身体と脳をフル回転させて、
ウツ病とか、ガンの予防対策にしていたが・・ 
・・・・・・
4402, 自分の世界の自覚  ー世界内存在
2013年04月05日(金)
  * 象の皮膚の皺につく寄生虫  「知的余生の方法」渡部昇一
10年位前に、何か哲学書の中で、象の皺を全世界、そこにつく寄生虫
人に喩えた「世界内存在」の説を知った。寄生虫は、全体の象の姿を知ること
が出来ない。だから旅行や小説などで時空を超えて象の皺から出てみないと・・
この随想日記でも度々、世間とかいう枠組の批判に、この喩えを使ってきた。
 ーその出所が、ここに詳しくあった。 
≪ 象の皮膚の皺につく寄生虫は、自分がくっついているその皺だけが
 自分の全世界で、象がどのような形をしている動物かも知らないー
というようなことを言ったのは仏の哲学者ルコン・デュ・ニュイユイ。
このように虫の立場から見る世界とか、鳥の立場から見る世界とか、人間以外
の動物の目から見る世界という「視点の転換」を教えたのはJ・J・ユクスキュル
というドイツの動物学者。哲学史でどう取り扱われているか詳しくは知らないが、
人間の思考法を大転換させる業績だと思う。・・・(略)
 ここから類推すると「人間は世界内存在である」という場合の「世界」は、
人間の五官が認知できる世界ということになる。縦、横、深さの他に時間を
入れてもせいぜい四次元の世界である。五次元や六次元の世界がどのような
ものであるかは想像もつかない。音も光も人間が五官で羅できる周波数の範囲は
限られている。それは象の皮膚の皺の中の寄生虫には星が存在せず、梅の香りが
存在しないようなものでないか。人間は五官の世界内に閉じ込められている。
これから逃れる方法がない。この状況を「人間の世界内脱出不可能性」という
らしい。・・・(略) 人間は、象の皮膚の皺の中に住む寄生虫とは違う。
人間は自分が五官の世界内に存在していることを知りながら、そこから脱出
しようという努力をしたり、脱出することを祈ったりするからである。
そしてそれに成功している人もあると主張する人もいる。それがオカルト。
オカルトとは、つまり五官と時間の囲い込みを超越しているという意味である。
どの宗教の神様も人間の世界内に閉じ込められてはいない存在だ。だから
有難いのである。神様とはいかないまでも、超能力があるという人もある。
ある宗教家には私の前世がわかるという。私の霊魂は在原業平とベンジャミン・
フランクリンのそれだったという。二人とも私が好きな人であり尊敬する人でも
あるから悪い気はしないので、それを信ずるわけでないが、有難く承っている。
こういう認識の仕方は、人間の世界内存在の状況を完全に超越している
普通の人間は、解剖学的制限の下にある。これが哲学的に言えば「世界内存在」
の実体である。だから解剖学者はオカルトの世界を認めない人が多い。人間は
いくら解剖をし、すぐれた顕微鏡や検査法を用いても、その存在は認めらない。≫
▼ カントが同じようなことをいっていた。人は5感の範囲でしか、経験の
 範囲内でしか認識できない。認識できた範囲を、対象に貼り付けているだけ。
「知っている範囲しか、知り得ない!」当たり前のことだが。これが自覚
できないのが問題。カナダのロッキー、テーブルマウンテンケニアの大草原、
カラコルムハイウェーなどなど、どれもこれも、想像を遥かに超えた世界。
問題は、帰国し日常に帰った時、象の皺の世界が逆照射し、元に戻れないこと。
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4028, シングルイン、31年間の総括 ー8
2012年04月05日(木)
   * 3・4の法則
 あるコンサルタントの先生から教わった「へ」の字の「3・4の法則」。
「上手くいった新店でも、そのままだと3年上りで、下り4年になる。
4年目から右上がりを続けるためには、二年から新たなへの字=革新を
つくり続けないと4年目から下りに入り7年で死に体になる。この法則から
すると、ホテルの場合は長期物件もあり12年上りで、下り18年とみると、
確かに、その通り。 事業とは時流の先取りを事業化をしてバブリ、最盛期
から空気の抜けたように萎んでいくのが自然の姿。新潟駅前シリーズの事業も
創業10年目にソ連・東欧の崩壊と、日本経済のバブルが崩壊した。
それからするとバブル崩壊の数年以内にホテル事業を売却すべきだった? 
終戦直後に生まれ、右上がりの時代に少年・青年期を過ごした体質からし
無理か。 バブル崩壊が日本にとって、衰退期へ大断層だったのを読みとく
ことが出来なかったのである。偉そうに書いているが、これが私の限界。 
バブル崩壊時に郊外型ビジネスホテルを考えたが、実際は、駅前の280室を
500室に増加の戦略ミスの選択をした。 それが18年の下り坂の節目。 
1985年のプラザ合意で米国にバブル政策を強いられ、その結果のバブル
崩壊で日本は致命的打撃を受けた上に、2001年の9・11テロと、
2008年のリーマンショックである。私の事業も日本経済と全く同じ運命を
推移してきた。 人生も7年か8年で一節。 前半上りで、後半下りである。 
その辺りを人生計画に嵌め込めば良いが・・ 女が7年、男8年というが、
振り返ると、大方あてはまる。同じ体質を保つに不断の改革が必要というのが、
「3・4の法則」だが、失敗するには、それなりの理由がある。
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3662, 閑話小題
2011年04月05日(火)
  * 大相撲の八百長処分
 大相撲の八百長処分が発表され、23人の力士と親方が事実上、角界から追求。
幕内6人、十両9人というから、影響は大きい。私が知る限り現親方も含めて9割
が日常的に八百長が行われていたみるのが順当。 「今さら何が八百長?、
何で自分だけが」と追放された力士は合点がいかないのは当然のこと。
まだまだもめるはず。日本的談合社会の縮図が、そのまま現れた事件。 
結果からいうと、情報化が、それを許されなっていたことを察知して談合
システムを変えるべきだったが、伝統を重んじる古い体質が、それについて
いけなかったことになる。今後も大相撲が続く限り、この問題は続くはず。
伝統芸能の一環として、目くじらを立てすぎるのも問題あり。
  * 都知事選挙TV討論をみて
 日曜の朝7時半の「新報道2001」をみて、現知事と他候補のレベル差に驚いた。
一同に集め議論をさせると、その差異から、それぞれの質が見えてくる。 
石原慎太郎が良いということでなく、他が東京都知事としての素質がないのが、
議論の中身から感じ取ることができた。恐らく、石原がたたなかったら、
あの方々の一人が、選出されると都政は滅茶苦茶になると危機感を持った
フィクサーが、石原の引退をとどめたのだろう。この大震災の中で、他の誰に
都政が任せられるというのか? 一応、日本の首都の首長を考えると・・・
・・・・・・
3297, 不思議現象の正体を見破る ー2
2010年04月05日(月)
 * 手品師 ユリゲラーの超能力
 ユリゲラーも、当時からマスコミに、その正体が暴露されていた。
それは後として、イスラエルのユリの経歴に興味をそそられた。
1946年12月30日、テルアビブに生まれた。少年期に両親が離婚、キブツ
入れられ、色いろあって、15歳でスパイ組織に加わり2年間の訓練を受ける。
そして21歳の1967年にイスラエル兵として第三次中東戦争に従軍し、
戦場で負傷してリハビリのキャンプに送られて療養生活に入るが、そこで、
シュトラング(通称シュト)と知り合い、本格的なマジックの練習を取り組み、
初めは友人の誕生パーティーなどで演じていたが、後には、クラブのショーなど
に出るようになる。得意な演目は「ツゥー・パースン・テレパシー」と呼ばれる
もので、目隠しをしたユリ・ゲラーに悟られぬように一人の観客が黒板に数字を
書き、全員が確認したところで跡形もなく消してしまう。すると、ユリ・ゲラー
がおもむろに目隠しを外して、観客に数字のイメージを念じるように要請する。
つまり観客が念波をユリ・ゲラーがとらえて当てようというわけ。そこで、客に
念じ方が足りないとか、色いろけしかける。やがて、おもむろに「5でしょう」
などと、当てる。 何とことはない、観客席に居るシピが「はなを触ったらと
いった暗号に基づいて信号を送っていただけの話。あまりに単純のため劇場の
支配人にまで見破られたが、それでも止めようとしないので、裁判沙汰まで
なっている。 有罪の判決で、営業停止になったが、今度はアメリカから
プハーリクなる超心理学者がきて、ユリのショーを見て「超能力」と信じ込んで
しまった。 さあ、これが大変な切っ掛けとなった。 彼はユリをアメリカに
連れ帰って、スタンフォード研究所でテストを受けたが、これが、いかに杜撰
だったようである。相棒のシュトが、明らかに巧妙に信号を送ったかが、
その結果からして窺える。 その実験は中途半端で中止された。
 しばらくはスプーン曲げなどで世間を、アッといわせたが、アメリカの
TV局も考え始めた。プロのマジシャンと相談してカメラ・ワークを緻密に設定、
ユリ・ゲラーの側にマジシャンを監視役に立てたところ、彼の売り物の超能力は
全く起きなかった。これは英国と同じ結果となった。 ユリは成功すると、
サスガ超能力者、失敗すると、体調次第で念の集中が上手くいかないこともある、
とされるようになった。 アバタもエクボである。ユリが1974年に日本に上陸、
TVに出演した。(私も、その番組を見ていたが・・)まずはスプーン曲げで
仰天させた。当時のマジックにはスプーン曲げなどの演目がなかったので、
日本人もすっかり騙された。 その後、日本の少年Sも、その超能力があると、
一世を風靡したが、後に週刊誌のストロボ撮影を通じて、トリックが暴かれた。
何とことはない、投げる瞬間にスプーンを絨毯に押し当てて曲げてから
投げていたのである。 ー つづく
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2922,中沢新一の『三位一体モデル』 −1
2009年04月05日(日)
 『三位一体モデル』中沢新一著  −読書日記
図書館で何気なく借りて、目を通したところ面白い本である。
特にキリスト教イスラム教の違いと、その争いの元を解りやすく書いている。
三位一体とはキリスト教の考え方で、西欧の考え方でもあり『父』『子』
『精霊』を指す。それぞれの円が三つ重なりあっている図を想像すれば良い。
・『父』は 物事の基本になる普遍的なこと。哲学や理念などが含まれる。
・『子』は 『父』のベースを具体化する存在。 
・『精霊』は 子の働きにより、増殖するコントロール不能な物もの。
  (販促、宣伝など資本主義の増殖を助ける役割を担ってきた)
 この3つがバランスよく配置されることで物事の意味や本質が捉えられ、
すべての問題はこのバランスをみると理解出来ると言う。
 会社をみると『父』は理念や社会還元、『子』は会社そのもの、
『精霊』は販促や生産活動。『父』の不在が、会社を迷走させることになる。
社会問題の多くは、社会の父たる規範が無くなっていることから始まる。
『精霊』はキリスト教社会の中で不可欠なもの。 イスラム社会では『精霊』
にあたるものがない。偶像廃止も、この辺からきている。(お金でお金を生んで
だめ<株>はいいらしい) そのためにイスラムの銀行は利子がつかない建前
をとっている。 資本主義の『精霊』に頼る経済はイスラム世界にとっては
『堕落』そのもの、『9.11テロ』でニューヨークのWTC(経済のシンボル)
に突っ込んだのも、その攻撃行動という。
この本は100ページも満たないが、多くの示唆が含まれている。 ーつづく
・・・・・・・・・
2558, 爪もみ療法
2008年04月05日(土)
ある本を読んでいたら、「爪もみ療法」という聞きなれない健康法があった。
そこで早速ネットで調べてみたら、以下のようにあった。
 【爪もみのやり方】
・爪の生えぎわの角を反対側の手の親指と人さし指で両側からつまんで揉む。
・一カ所を十秒ずつ、症状に対応する指は二十秒ずつ、揉みます。
・以上を一日に二から三度行います。
・少し痛いくらいの強さで刺激する。
・薬指だけを揉むことは避ける。(薬指は交感神経を刺激する指のため。
 ほかの四本指の刺激と一緒に行なう)
  ー字数制限のためカット2010年04月5日ー