2008年02月26日(火)
2519, ジム・ロジャーズの講演 −1

2年ほど前にジム・ロジャーズの本を二冊読んだが、なかなか面白い内容であった。
その彼が日経新聞の主催の講演会で述べた内容が、この日曜日に載っていた。
 大まかの内容をまとめてみた。
 
 世界の大きな流れとして、
*21世紀は中国の時代。
 中国で何か問題が起きたときは投資のチャンス。
 20世紀はアメリカの、21世紀は中国の世紀である。私の娘は完璧な中国語を話せる。
 2003年生まれの娘にとって一番身に付けさせたいスキルだったので覚えさせた。
アメリカ離れ進む
 私の娘はアメリカドル預金を持っていないし、私も資産をドルから撤退させるつもり。
 株式もアメリカ及びアジアで現在株価は下がっている。
 配当利回りなどいかなる指標を使ってもアメリカの株式は割高。
 3〜4年周期で上がったり下がったりするだろう。短期売買で儲ける人々もいるだろうがすすめはしない。
日本株
 アメリカ株に投資するよりは良いので多少持っているが、アメリカの影響を受けない会社に投資したほうがいい。
 アジアの 水・農業関連また中国人の観光に関する会社ならアメリカの影響を受けないので有力。
 私は日本では高齢化関連の会社、幼児関連の会社などをもっている。
 日本の商品のブローカーはこれからリターンが楽しみだ。
 日本は現在少子化対策をあまりしていないが、やがて少子化対策に動くと信じ幼児関連の会社に投資している。
*通貨
 私は10から20ぐらいの通貨をもっているが、最近は、人民元・日本円・スイスフランに投資している。
 人民元は交易量がどんどん上がってきている。人民元は非常に割安で安全な投資先
 日本円やスイスフランは何かがきっかけでキャリートレードの巻き戻しがおこり上昇するだろう。
 オーストラリアドルニュージーランドドルに投資している人は日本の低い利率が変わるときに注意すべき。
 利率が変わると他の国の人が円を買い戻す動きが起こる可能性がある。
 利率だけにこだわってアメリカドルに投資するな。長期ではアメリカドルの価値は下がる。
 それをふまえたうえでならもっていてもよいだろう。

商品の時代に
 1999年からはじめった商品の上昇相場はおそらく2020年まで続くだろう。
 企業を分析して株式に投資するより商品は簡単な投資だ。需要と供給をみればいい。
 オイルをみると、 供給はここ25年間減っている。40年間、大きな油田の発見がなく、
 アラスカ・メキシコ・北海など既存の油田も産出量が減っている。
 国別で見ればイギリス・マレーシアは10年以内に輸入国になる。
 中国・インドネシアはすでに輸出国から輸入国になってしまった。
 またどのオイル会社も埋蔵量が減っているというデータもある。一方需要は、世界全体が成長し続け増え続けている。
 一人当たりのオイルの使用量を国別で見ると中国は日本の約10分の1、インドは約20分の1。
 中国・インドの人達はいま日本のような暮らしがしたいと思い働き・投資をしている。
 特に現在30年〜50年来割安な農産物への投資がおすすめする。最高値より砂糖は85%・コーヒーは60%・小麦は50%安い。
 また小麦の耕作面積・生産に携わる人は減っており、在庫は1970年以降まれにみるレベルまで減ってる。
 同じくパネル討論をしたさわかみ投信澤上篤人氏も、エネルギー、食糧、工業原料、水の価格は
 ジム・ロジャーズ氏と同じく中国・インドなどの発展が理由で上がり続けるだろうと述べている。

投資の初心者へ
 実際に自分が使っているものから始めるとよい。さまざまの商品を扱っているソニーや巨大な
 トヨタの実態はつかめなくとも、自分が使っている商品はわかりやすい。
 状況が良くない時に、人が目をつけねいないものに注目すべきだ。割安で人気のないものの
 情勢の変化に注意して買えば、例え思惑通りにならなくても多くは損をしない。
 うわさ・TV・酒飲み話などに惑わされないで、自分で勉強して一つのものに長期投資すべきだ。
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以上だが、またまた偶然の一致で、二年前の今日、ジム・ロジャーズの読書日記が書いてあった。
本当に不思議である。あまりに多いから驚いてしまう。何か、この中に大きなヒントがあるのだろうか?
                        つづく
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