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2003年09月20日(土)
899, 《V・E・フランクル》について
十数年前にフランクルの「夜と霧」を読んで感銘した。
そして数年前、春秋社の以下の彼のシリーズをむさぼり読んだ。
人生丁度まがり角であったためであろう。
その意味の深さー絶対的人生の肯定に魂を揺さぶられた思いであった。
彼の「意味」発見のための3つの問い
・「私は、この人生で,今何をすることを求められているか」
・「私のことをほんとうに必要としている人は誰か。その人は、どこにいるのか」
・「どの誰かや何かのために、私のできることには、何があるか」
この3つを常に念頭において生きることが,『なすべきこと』『満たすべき意味』
を発見するための手がかりになると、フランク心理学では考えている。
特に以下の分析には深く納得をした。
ー自己超越のための3つの意味(価値)ー
1・創造価値: 創造行為を通して得られる意味 =仕事・子育て・学問・芸術
ー力への意志
2・体験価値: 体験を通して得られる価値・意味 =自然・芸術・愛
ー愛への意志
3・態度価値: 運命に対し模範的な態度を取ることで
得られる価値・意味ロゴスの覚醒=対象との一体化
※自身が何らかの喜びに満たされていること ー知への意志
人生には発見されるべき価値や意味がある
(1)意志への自由 (いかなる境遇でも自由意志を持つことができる)
(2)意味への意志 (意味と目的を発見し充足するのは人間の努力である)
(3)人生の意味 (創造・体験・態度生きる姿勢の中に意味を見出す)
ー生きることは価値判断(学習)と選択の連続である
ー私が読んだ本は以下であるー
・「夜と霧」:ドイツ強制収容所の体験記録
V・E・フランクル 霜山徳爾(訳) みすず書房 1985年
・「それでも人生にイエスと言う」
V・E・フランクル 山田邦男・松田美佳(訳) 春秋社 1993年
・「宿命を超えて、自己を超えて」
V・E・フランクル山田邦男・松田美佳(訳) 春秋社 1997年
・「<生きる意味>を求めて 」 V・E・フランクル 諸富祥彦(監訳)
上嶋洋一・松岡世利子(訳) 春秋社 1999年
・「フランクル回想録:20世紀を生きて」
V・E・フランクル 山田邦男(訳) 春秋社 1998年
・「フランクルに学ぶ 」 斉藤啓一 日本教文社 2000年
・「どんな時も、人生に‘YES’と言う 諸富祥彦 大和出版
ー印象的なところを「検索」で調べてコピーしたー
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『夜と霧』(みすず書房、1971年新版)
収容所での体験を描写することによって語っているのは「人は変えようのない運命に直面したときでも、
それに対して取る゛態度゛というのは自ら選ぶことができる」という真実です。
「精神的自由、すなわち環境への自我の自由な態度は、この一見絶対的な強制状態の下においても、
外的にも内的にも存しつづけたということを示す英雄的な実例は少なくないのである。
強制収容所を体験した人は誰でも、バラックの中をこちらでは優しい言葉、あちらでは最後のパンの一斤を
与えて通って行く人間の姿を知っているのである。 そしてたとえそれが少数の人数であったにせよ――彼等は、
人が強制収容所の人間から一切を取り得るかもしれないが、しかしたった一つのもの、すなわち与えられた事態に
ある態度をとる人間の最後の自由、をとることはできないということの証明力をもっているのである。
ー以下は、字数の関係でカットー2007年09月20日
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