2005年09月19日(月)
1630, タクシー業界の実態は!

ホテル業をしていると、生々しいタクシー業界の話が入ってくる。
平均して週一割りで外で飲んでいるが、健康の為にタクシーに基本的には乗らない。年に数回?位だろう。
たまにタクシーに乗った時に運転手に実情を聞くと、信じられない内容が返ってくる。
「月の収入が、手取りで15万円で一家三人でギリギリくらしている。
家内がパートに出ているから何とか生活している。高校出の新卒の給与より安いのは惨めだ。
直ぐにでも辞めたいが、同僚が辞めても直ぐに新しい運転手が入ってくる。とにかくお客が乗ってくれない」等々である。

ある新聞のコラムに、韓国・ソウルでタクシーに乗って景気の話ができないという。
その話になると、運転が急に荒っぽくなるという。タクシー業界は一番、景気の敏感である。韓国の景気もひどいらしい。

先日チラシに目を疑う内容があった。
『成田まで10000円、羽田まで8000円ー全ての経費込み スーツケースも運びます。一人様より可能!』
本当かと電話をしたら、相乗りのバンだが、広告に偽りなしという。
新幹線で行くと、長岡から成田まで10000万+スーツケース=12000円になる。
自宅まで迎えに来るというから、便利この上もない。ただどちらを取るかは別問題だが。

ところで、一昨夜のNHKスペシャルタクシードライバーは眠れない」
 ー規制緩和から3年、年収300万過酷な戦争ーを見た。
ど素人の視点(デレクター)が新鮮だが、タクシー業界の自由化の一時的混乱の実態を映し出していた。

このNHKスペシャルの内容とは
・自由化によって自然淘汰されるはずの会社が、逆に車の台数を増やして生き残りを図る作戦に出て、ますます競争が激化。
・リストラされたサラリーマンや、倒産した中小の社長が気を使わないで済む気楽さもあって、どんどん入ってくる。
・合理化の手段として、運転手がタクシーを自宅に持ち帰る方法をとった。
 ー車の上にある、タクシー会社のネームを取り外しを可能にしておけば、通勤にもタクシーに使える。
・また会社が運転手に車を買い取らせ(100万)、メンテなどを本人達の責任とした。
・「初乗り500円、5000円以上は半額のディスカウント」などの値引き合戦が始った。
・この動きは、大阪から生じている。大阪は新しい現象がまず起こるところ、この動きは全国に間違いなく起こる。
現在問題になっている、郵政の自由化など、タクシードライバーの目から見たら、「郵政局員は特権階級」でしかないのだろう。
いずれにしても、大不況の中、競争はますます激化していく。

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