2005年07月26日(火)
1575, 道路公団副総裁が逮捕!

現職の道路公団の内田副総裁が逮捕された。
道路公団に対する公聴会の席での猪瀬氏の質問に、慇懃な返答をして中座した男である。

道路公団発注の鋼鉄製橋梁(きょうりょう)工事をめぐる談合事件が、現職の副総裁の逮捕になってきた。
道路公団そのものが??の巣窟というのは公然の秘密である。いや、猪瀬氏が暴露をしていたが。
歴代の総裁、副総裁を含めて、組織そのものが??集団ということだった?
こういう日本の談合体質が暴露されていくのは非常に良いことである。
現在の日本の役所とゼネコンの関係の象徴的なカタチと見てよい。

石原都知事の息子石原伸晃氏が、前の総裁に、「もし、真実を言えば死人が出る」
と凄まれたことが記憶に新しい。これでも今後も、この巣窟はそのままの体質でつづくだろう。
改革のため、新たに総裁になった近藤総裁も知らないわけが無い。
改革などしようという意志など全く感じられなかった。この男も早かれ更迭をしなくてはならなくなるだろう。

いままで、これで通ったことが今後はそうはいかなくなったのだ。
今後とも、内側から多くの暴露がドンドン出てくるだろう。道路族議員の数匹が逮捕されるかどうかだが。
改革の真っ只中の道路公団の副総裁が逮捕とは、全くの異常事態である。それにしてもよく逮捕したものである。
郵政の民営化の法案が参院を通るかどうかの瀬戸際に丁度良いタイミングである。
政治的な思惑はあったのかどうか?だが。

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産経新聞の記事から
2005年7月25日

道路公団副総裁を逮捕 
独禁法違反ほう助と背任 橋梁談合事件

 日本道路公団発注の鋼鉄製橋梁(きょうりょう)工事をめぐる談合事件で、
 東京地検特捜部は25日、受注調整を助け、道路公団に不要な支出をさせたとして、
 独禁法違反(不当な取引制限)ほう助と背任の疑いで、
 道路公団副総裁の内田道雄(うちだ・みちお)容疑者(60)=川崎市多摩区=を逮捕、
 東京都千代田区の公団本社を家宅捜索した。

 国発注工事に端を発した事件は、道路公団本社の捜索、公団OBらの逮捕などを経て、
 現役の公団首脳が関与した「官製談合」に発展した。

 調べによると、内田容疑者は元公団理事の神田創造(かんだ・そうぞう)容疑者(70)
 =前横河ブリッジ顧問、独禁法違反容疑で逮捕=が受注企業を決める形で各メーカーが
 談合していると知りながら、昨年5月、神田容疑者の依頼を受け、一括発注が決まっていた
 「富士高架橋工事」を分割発注に変更するよう公団静岡建設局職員らに指示。
 分割工事で受注企業が増え、神田容疑者の調整を容易にさせて談合を助けた疑い。

 また分割工事にしたことで一括工事よりコストがかさみ、道路公団に少なくとも
 約5000万円の不必要な支出をさせて損害を与えた疑い。
 公団ルートでは、メーカーの担当者が談合組織「K会」「A会」の総会で
 神田容疑者の受注調整に従うことで合意、神田容疑者が落札予定企業を割り付けたとして、
 東京高検が6月末に公団本社などを家宅捜索し、今月12日には神田容疑者ら5人を逮捕。
 東京地検特捜部が中心になって公団の関与を調べていた。

 内田容疑者はこれまで政府の道路関係4公団民営化推進委員会で
「落札率(予定価格に対する落札価格の割合)が高いから即談合と決め付けるのはいかがなものか」
「あくまでも競争の結果」などと発言してきた。 また、6日の記者会見では
「談合に関連しているのではないかといわれているK会、A会、かずら会という組織、
 その存在そのものを承知していない」と強調していた。 (共同)
 
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