世界の株価ー上半期の騰落率

先日の日経新聞
「世界の株価・資源高の明暗(08年上半期の騰落率)」が、出ていた。

ー概略をまとめてみるとー
 ●国別の明暗からみると、
2008年上半期(1―6月)の世界の株式市場の値動きは、資源国と非資源国とで明暗が分かれた。
株価騰落率を比較すると、上昇率上位には南アフリカ共和国、カナダ、ロシアなどの資源国が並ぶ一方、
中国やベトナム、インドの下げが際立った。
日本はデフレが長かったことが、インフレに抵抗力があると逆に見直され、株価の下げが小幅にとどまった。
全世界の動向を示す「MSCI世界株価指数(48カ国・地域ベース、現地通貨建て)」は昨年末比 14%下落。
このなかで上昇したのは南アフリカ、カナダ、ロシア、ブラジルの4市場で、いずれも資源国だ。
ベトナムが何と57㌫の下落、中国の上海が48㌫、インドが30数㌫である。
上海とインドは6月だけで20㌫の値下がり。 
原料を仕入れて加工し輸出する国が原油穀物などの値上げが直撃をした結果が出ている。

 ●業種別でみると、
金融、自動車が大幅に下落した。反面、資源高が追い風になったエネルギー関連が高騰した。
中国最大手のペテロチャイナや、ロシアのガスプロムなどの時価総額が世界有数の規模になった。
自動車が下げた。ホンダなどの燃費の良い車を生産している会社株の下げは小さかった。しかし、大型頼みの
GMの株価は、この半年で半分になった。 6月26日には34年前の1974年12月の水準まで下げた。
時価総額が6900億と、トヨタの17億兆円の25分の1の程度になった。自動車株全体で20㌫近くまで
下げた。 金融株も全体で20㌫下げ、金融最大手のシティは、資本増強を好感して4月に持ち直したが、
最近になって安値をつけている。

 ●日本株は一割安で欧米より小幅
昨年、世界的にみても大幅に安値をつけていたので、小幅の一割安だった。
ポイントは日本のデフレで、多少上がっても、企業や家計に与える影響は西欧に比べて影響は小さい方。
それは外国の投資家が消去法で買いに入ったに過ぎなく、不安定なことに違いはない。
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以上になるが、中国と、インド、ベトナムが、今回の石油、穀物などの資源の高騰の最大の被害を受けている。
日本は、この十数年の値下がりがあったので、少なく見えるが、これからジワジワ影響が出てくる。
フランス、イタリア、ドイツなどの欧州も打撃が大きい。昨夜のニュースで、世界中が困惑していると報じていたが、
打つ手なしの大津波を前にして呆然自失というのが実感である。
 日本一国ではなく、世界全体の問題だから深刻である。

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