2007年06月05日(火)
2254, ビョーキな人々探訪記 −3
       o(゚∀゚)o オッハヨウ

鬱病について

   依存症とは違うが、これも大変な病である。作家の原田宗典中村うさぎの対談も絶妙である。
   原田宗典は数冊読んだことがあったが、彼が鬱病とは驚きだ!
   笑いとか軽妙な文章を書く人だったのに、心の奥は解らないものである。

知人(数年前にガンで亡くなった)が、重い躁うつ病になってしまった。
医者よりも私の言葉が薬になったようで、欝への対処に絶対的な信頼を寄せていた。
亡くなるまで彼を20年近く支えていた。後半は自分で病院に行って、自分で入院するようになっていた。
あの原因は夫婦関係にあったのは周囲の一致するところだったが・・・ 私が精神病理に興味があり、
その系統の本を多く読んでいたこともあるが、青年期に何度か精神的危機を一人で乗り越えた経験があったためだ。
さらに母親の凄しい欝も見ていたこともある。

   私の場合は何ごとも徹底的に、その原因を凝視するのがポイント。
   それと、焦らないことである。精神も肉体と同じ、疲れたり、傷ついたりする。
   肉体と同じように対処すればよい、何時の間にか治るもの。ただ、それでしかない。
   ただ重い欝は本人が心の底で独り格闘して這い上がるしかない。

 中村うさぎが、巧く話を引き出している。
ーー
中村:欝って気候に左右されるんだ。
原田:冬眠の名残りらしい。だから、秋口になると欝になりやすいんだってさ。
中村:やはり、あんたって獣だったんだね? ところで欝ってどうなるの。
原田:もう動けなくなるんだ。トイレに二時間かけて這っていくんだ。
   全身がだるくって、ここに存在していること自体が嫌。
中村:わからないんだよねぇ〜。
原田:たまには悩んでみろよ!
中村:悩んでいるよ!これでもギリギリなんだから!
原田:でも、ギリギリの所に行く前に「まっ、いいか」と思うだろう?その、向こうにあるんだよ、鬱病は。
中村:鬱病って薬で治るんでしょう?
原田:抗欝剤でテンションがあがりすぎて、パッと自殺するからこわい。
   どうやって死のうか、ズット考えているんだよ。でも、死ねないの。行動力がなくて。躁転する時が危ないんだ。
   ーー
原田:欝は自分よりヒドイのを見て治ることこともある。
中村:依存症の人は、自分を責めるんじゃない。原田君も自分を責めるんだ?
原田:それは確かにある。この前、友人に「原田さぁ、お前4人いたら4人に好かれようとおもってるだろう。
   二人は好き、二人は嫌いやで」と言われてハッとしたんだ。
原田:この前、対談した精神科の先生に何が一番いいかと聞いたら、「温かい無関心」と言われた。
原田:鬱病を治そうなんて、もう思わない。これは、僕が生きている間じゅう、
   ずっと抱えて歩く鞄なんだと思うことにしたよ。その鞄が、時どき、
   重くなったり軽くなったりする、それだけなんだ・・・・ そう思ったら少し気が楽になったね。
   ーーー
   高島忠男、小川宏など、鬱病の有名人は数をあげれば幾らでもいる。二人の手記も読んだが、凄ましい!
   多かれ少なかれ人生で波風が立たないわけがない。中村うさぎの言葉「重い荷物を背に、軽いスキップをしながら、
   鼻歌を歌いながら生きるしかない!」それが人生の妙味である。
   重い荷物は、自分の生きてきた証であるから、今さら捨てようがない。
   なら、諦めて背負っていくしかない。せめて明るい鼻歌を歌いながら。
私の場合、つい艶歌?になるか! 冗談・冗談です!そう言っておかないと!
               ホンジャ○´・ω・)ノ  ヂャァネッ

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